May 2019  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

TOYOTAのKINTOに妄想する未来

1. KINTO

 

トヨタがスタートさせた愛車サブスクリプションサービス「KINTO」。サブスクリプションとは定額サービスといった意味で使われるそうだ。形態としてはリースに似ているが、新しい考え方の乗り方と位置付けられている。このサービスが発表されて、巷では「高い」「魅力がない」という声が大半だ。3年間で6台のレクサスに乗れるという「KINTO SELECT」は置いて、「KINTO」は税込5万円前後から設定されている。プリウスとカローラスポーツが対象である。確かにこの価格設定なら普通に購入するという選択肢も"共存"する。ただ、私はこの仕組み、将来の自動車の乗り方、サービス体制、商品の在り方にものすごい変化をもたらすのではないかと思っている。

 

この乗り方のターゲットは「若い世代」のみだと思う。我々のような今までの価値観に縛られたおじさんは対象とされていない。高いという人はどうぞ普通に購入してくださいということ。このサービスから入った若者がずっとこれを続けくれればいいということなのだ。まず、5万円は確かに高めである。でも、あえて真ん中あたりから投入してきたということだろう。突然加速度的に普及した場合、想定外のことが起こることもあるし、リスクがある面もあるので、最初から「安いこと」を売りにせず、試験的なスタートとみるべきだ。ゆくゆくは当然お手軽なものも登場してくるに違いない。例えば、この料金設定ならパッソやヴィッツ、ルーミーあたりなら3万円台くらいになりそう。これはかなり他メーカーは脅威なことだと思う。

 

2. オリジナル任意保険の魅力

 

私は「KINTO」のポイントは、このために作られたオリジナルの任意保険にあると思う。これまでのリースも任意保険を含めることは可能であった。しかし、通常の保険料をプラスするだけだから高い。車両や税金などの維持費、メンテナンス費用に任意保険を加えると、新卒の人ならプリウスでたぶん6〜7万円になる。つまり、このプランだと若者は2万円くらい得をする。しかも、等級といった概念が存在しないようで、使ったとしても翌年の保険料増額を心配する必要もない。

 

地方在住の若者の場合、車を持っていない人に会うのは難しい。主流はもちろん軽自動車。ということは、地方のユーザーが初めて乗る車はスズキとダイハツ、またはホンダということになる。そこにトヨタがどう食い込むかは重要だ。なぜなら、車にさしたる興味のない人は、初めて買ったメーカーのお店で次の車も乗り換えるケースが多い。地方で減っているトヨタ車ユーザーを奪還する必要があるのだ。

 

代表的な地方の新卒者の車の維持費はいくらくらいだろうか。私の知る限り平均して4万円とみている。なんせ車は保険が高い。21歳以下、26歳以下であれば1〜2万円の負担は覚悟しなければならない。そうなると、必然的に乗れるのは軽自動車と思ってしまう。任意保険料が15,000円前後。あとは残価設定で購入した車のクレジットが25,000〜30,000円。もし、私が月々4万円も支出しなければならないとしたらどうだろうか。タントカスタムとプリウスが5,000円の差なら、プリウスにしたいと思う。

 

3. 意外に高くないかもしれない料金設定

 

月々の金額を分析してみると、プリウス「S」グレードの5万円という設定は全然高くない。税抜で45,000円というところなのだが、ここから保険料と3年間の自動車税・メンテナンスパック料金などを考えると、実質的な車の払いは多くて35,000円くらいか。ちなみにディーラーでプリウスの同じグレードに何もつけずに見積もりすると、3年残価設定プラン頭金なしでは、48,100円となっている。

 

4. ディーラー再編との関連は・・・

 

「KINTO」はなかなか営業的に考えられている。まず、車を売ること。クレジットを取ること。カード払いなのでカードも取れてしまう。メンテナンスも入庫する。そして保険も加入してもらえる。1台で全部取り込める。しかも、営業マンもメーカーも無くなればいいと思っている値引交渉も消滅する。そうなれば、極端な話がディーラーの店舗すら必要なくなるかもしれない。スマートフォンで申し込みするのをメインに、ショッピングモールのカウンターやドコモショップのような形態でも十分やれるかもしれない。今や自動車ディーラーも人員不足。営業職をやりたい人も少ない。営業というより販売員でよければ、長年の経験や人脈などもいらない。販売会社の業務の効率化。将来的な縮小にも対応できる可能性がある。

 

トヨタは来年度の4月から東京では販売チャネルを統合する。将来的には全国的にどこも同じになるだろう。そうすれば、当然ながら力のない販売会社は淘汰されていく。人も足りなければ、お客も減るのなら、今ではトヨタ・トヨペット・ネッツ・カローラと1つの市に4つある拠点は1つでいいのかもしれない。「KINTO」はどうなるかわからない将来のディーラー体制にも柔軟に対応できる可能性を秘めている。

 

5. 3年後買い取り不可から考える未来

 

「KINTO」は、残価設定とは異なり、もしもその車が気に入ったとしても買い取ることは不可である。これが一番重要なところではないかと思う。これを許したら、まったく「KINTO」の存在意義がないと言ってもいいほどだろう。なぜなら、トヨタは車を3年で乗り換えてもらうサイクルを作りたい。今7年とか10年になっている代替サイクルを3年にしてしまえれば、単純に倍の生産台数になるわけで、つまり少子化になったとしても生産台数は維持できる。生産台数を維持しなければ、トヨタだけでなくグループや下請け、孫請けなど日本の屋台骨を支えている多くの人の生活が立ち行かなくなる。そのためには、常に新しい物に乗ってもらう必要がある。そして、戻って来た車は当面は中古車として販売することでやっていくはずだが、未来では単純に解体するということも考えているのではないだろうか。乗ってもらった車の行く末をトヨタがコントロールできなければ、この仕組みを作った意味がない。

 

6. 3年持てばいい車が出てくる

 

「KINTO」が定着してきた場合、私が経営者なら間違いなく3年だけ持てばよい車にすると思う。そうすれば、もっと車はコストが下がるし、サービス料金も引き下げられる。したがって、将来的には「KINTO」専用車種というのが登場してくると思う。使い捨ての車だ。3年持てばよいのなら、別にメンテナンスも不要になるかもしれないし、電動化すればオイル交換などもいらない。

 

初回車検を受ける前に解体してしまうのだから、車齢が若いものばかりになるわけで、メンテナンスも格段にカットできる。そもそもいらなくなるかもしれない。人が作る製品である以上、トラブルはあるのだろうから、何かあった時には代車を持って取りに行けばいい。今の環境で納車引き取りは非常に重荷だが、こうした時代になれば対応もできるだろう。私はトヨタの「KINTO」に、30年後の自動車との付き合い方、ディーラーの在り方、壮大な思惑があるように思う。こんな世の中、単なる私の妄想に過ぎないが、トヨタが力を入れるとすれば、当然販売台数の維持であり、最終的にはこんな社会を目指しているのではないかと思うのである。

 

もちろん、豊田社長の話の通り馬車がなくなっても、競走馬や乗馬の馬が残ったように、スポーツカーのような走る楽しみを得るための車は必ず残るのだが、反面移動の手段としての車は、もっと簡素で使い捨てのような形になってゆく気がしてならない。他メーカーもトヨタの動きは無視できないだろうと思う。

近頃思うこと。

私が現在メインで使っている実用車はスズキバレーノというマイナーな車なのですが、最近いろいろと思うことがあります。

 

私がこんな車を選んだのは、まぁおもしろそうというようなことと、誰もたぶん乗っていないというようなことでしょうが、正直話題となっているインド産ということはまったく気にもしませんでした。実際、1年で3万キロ以上乗っていますが、特にインドがどうとか感じることはなく、たぶんスイフトとかソリオと変わらないんじゃないかと思っているところです。

 

そもそも、長距離を走ることが多くなったということで、当時はまだスイフトがモデルチェンジ前。廉価な価格でアダプティブクルーズコントロールが付いた車は、この辺しかなかったように思います。今ではN-BOXでも付いてますね。時代の流れは早いです。しかし、だいぶ軽自動車ライフを楽しんだあとに、バレーノに乗ると、これがマァ不満がないんですわ。

 

趣味趣味車として、3.0Lエンジンを搭載するチェイサーが盆栽となっていて、いらないと思いながらもまた今年車検を受けてしまったあとで言うのもなんですが、なんかもうそういう意味で置いておくのと違うなと思っています。先日、連休は大きな車が運転できない人もいる関係で、バレーノで出かけたのですが、トータル800kmくらい走って、あーまったくこれでなんの不満もないと思ってしまっただけでなく、シートとか直進安定性とか、20年近く昔のチェイサーよりはるかにいいんですね。長距離出かけるために置いているという理由はもう無理が出てきている。

 

そこでなんだかいろいろと考えてしまって、この2年が最後かなと思っています。車そのものは置いているだけでは、さほどのお金はかからないのですが、年式が年式なので次の車検はおそらくけっこうかかるでしょう。すでに今回も見積もりはそうだったのですが、これで最後。ダメになったらやめるということで、最低限で済ませたという経緯もあります。じゃあ次に多額の資金を投じてまで持っていく決意があるのか? と言われると、いかんですなぁ。だったら、もっと違う車に乗ってみたいと思っています。まだ、具体的に絞れていませんが。

 

車に対する情熱も薄らいじゃったんでしょうかね。コンパクト1台でも別に困りませんもの。6気筒6気筒言ってたころもありましたが、4気筒とか3気筒の車に乗ってるうちに、もうシリンダーの数なんかどうでもいいと思ってですね。諦めなんですかね。メーカーの思うつぼですね。FFとかFRとかそんなこともどうでもよくなって来ました。今度のレクサスESは売れるでしょうね。

 

つれづれとまとまらぬ文章を書いてしまいましたが、結局最近のコンパクトカーはまぁまぁ日常の足なら不満ない。それに遠出だって悪くない。こりゃまぁ高級車とかセダンとか、そんなものが売れなくなるのも仕方ないと思います。ただ、よくよく考えたら高いですけどね。今のコンパクトカーってなんだかんだで220〜250万円。今度のカローラハッチバックなんて、かつてのマークIIと同じ価格帯です!!

 

昔は昔。よかった部分もたくさんありますが、今を楽しむのもいいじゃないですかね。そんなふうに変わって来た私なのであります。

新年のごあいさつ

ご無沙汰しております。今年もよろしくお願いします。

 

最近更新も後追いになり、古い情報も載っています。少しずつ追いついては、また離される日々。こんな状態では申し訳ないと休止も考えたりしましたが、これでやめてしまうと私の車好き人生も終わりのような気がして、なかなか踏み切れずにおりました。きっと閉鎖したらメーカーのホームページも自動車関連の情報コンテンツや雑誌なども見なくなり、いつしか町で見かけて初めて「あんな車が出たんだ」と知る。そんなことになる気がします。

 

ここは自分のためにやっているという側面も強いのです。自分が常に新しい情報に触れていたい。知りたい。メモ代わり。よかったらみなさんも見たり活用してください。いつからかそういうあれでやっています。たぶん、最初のころはそうではありませんでした。今は昔のように熱いものとか情熱は薄らいだのかなぁ。厳しいことを言う気持ちもあまりなくなったり、そんな車も少なくなったかもしれないですね。いろんな車、いろんな楽しみ方があっていいと思います。まぁ、私も歳を重ねたということでございましょう。

 

ここ1年半、更新も不十分でありました。私生活での突然の異動で多忙を極めていたのが原因です。まったくやったことがなかった畑違いのことをやっておりましたが、欠員が出たため、めでたく(?) 以前の部署に急遽復帰となりました。つまり、また時間が取れるようになってくると思いますので、今年は日々の更新と、ここの執筆も少しずつ以前のペースになれたらなと思っています。

 

マイペースでやっていきますが、多少私も丸くなったと思いますので、また違った切り口でお話しできるかもしれません。よかったら読んでください。

スイフトハイブリッド - 真夏にわかる本当の価値 -

昨年末にデビューした新型スイフト。これまでマイルドハイブリッドのRSとMLに試乗しているが、感想を書いていないので、簡単にまとめる。新型では先代にあったとにかくガチッとした唯一無二のしっかり感。どっしりとした重厚な雰囲気は薄れて、なんだかスイフトらしさが無くなってしまった気がした。ちなみに、私は先代の方が好きだった。

 

しかし、乗り味にも時代の流れがある。現代は乗り心地を重視しつつ、運動性能も高いという方向に向かっているため、新型スイフトが狙いたかったところは理解できそうな気がする。だが、なんとなくまだ熟成が不足しているという印象もある。ちなみに、私はひょこひょことした縦の挙動が抑えられ、フラットな乗り心地を持っている「HYBRID ML」の方が好みだった。しかし、見た目はRSの方がいい。標準仕様のフロントグリルは口が開いたままの金魚みたいでいただけない。

 

そんなスイフトに半年でハイブリッドが追加。マイルドハイブリッドと何が違うか。簡単に言えばEV走行ができるか。マイルドハイブリッドはモーターのみで走行することはない。しかし、今回のハイブリッドはエンジンを停止させてEV走行のまま時速50キロで最大3分くらい走れる。このくらい走れれば、乗っていて「おお! ハイブリッドカーを買った!!」という満足感が得られる。確かにスズキのハイブリッドはEV走行の時間が長いのは事実。ただし、スズキらしいといえばそうだが、かなり割り切ったハイブリッドでもある。

 

これまでハイブリッドは一番燃料を消費する発進時に目を向けていた。モーターである程度加速するとなると、大きくてパワーのあるモーターがいる。それを動かすためにはバッテリーも大きくなる。それを発電するためにはエンジンも大きめのものが必要。足し算ばかりで果たしてそれは本当に効率的なのか。スズキは驚いたことに、他社が重視している発進時についてはエンジン主体にしてしまった。代わりに巡行時にエンジンを停止して、できる限りEV時間を長くすれば同様な効果が得られるのではないか。それはそれでいいと思う。巡行するだけなら大したパワーは必要ない。小さなモーターと小さな電池でできる。ソリオの時にも実感したが、このハイブリッドはEV走行をけっこうする。プリウスより長いと思う。お金も技術も限られる中で、どうやって効果を出し、ユーザーにハイブリッド車を買ったという実感をしてもらえるか。知恵を絞ったハイブリッドという感じがする。

 

この車は、ECOモードのボタンを押すと積極的にEV走行をする。アイドリングストップもする。通常モードだとエンジンが停止しにくい。その分、モーターのパワーを上乗せしてパワフルな走りもできる。最初はEV走行が多いECOモードを標準モードにしていないことを強気だなぁと思った。そうした方がカタログ値は良くなるだろう。しかし、真夏だからわかった。スイフトハイブリッドのエアコンは電動式ではない。エンジンが停止していると送風になってしまう。ECOモードは真夏に使えない。エアコンの関係でECOモードをノーマルにはできなかったのだと思う。

 

走りに関しては、5AGSとなったものの、これは驚くほど熟成が進んでいる。Dレンジからの発進。駐車時にRレンジに入れたときのタイムラグも皆無。ネガティブな要素はほぼ無くなったと思われる。知らなければ通常のATとの違いはわからないだろう。また、モーターが上乗せされる分、1.2Lガソリンよりはゆとりある走りも味わえる。乗り味に関しては、あまり違いは感じられなかったのだが、コンパクトで軽快で「キビキビ」という言葉がとても似合う快活な車である。エコカーとはいえ、走る楽しさを犠牲にはしたくないという思いはわかる。

 

しかし、私はこのハイブリッドをおすすめはしない。問題は価格だ。ガソリン車プラス15万円までなら全然いい。けれど、「XG」と「ハイブリッドSG」の価格差は32万円。「XL」と「ハイブリッドSL」の価格差は40万円(セーフティパッケージ付)。アクアやフィットと同じ価格帯。この価格に見合うだけの価値は、このハイブリッドにあるというのは少し厳しい。なぜなら、真夏だとエアコンは必須。エアコンを優先させると標準モードで走るはかなく、こうなるとEV走行する時間は極端に減る。マイルドハイブリッドに近いものとなってしまう。だったらマイルドハイブリッドでいいんじゃないかと思うわけだ。

 

スズキの登録車販売は昨年10万台を超えた。今やマツダやスバルより売れているレベルなのだ。けれど、私はあえて言いたい。軽自動車では一流のスズキも、まだ登録車では二流だと思う。商品はすごくいい。自信を持っておすすめできる。そこは今まで最大限賞賛しているし、私自身もオーナーである。けれど、多くの車にあまり興味のない人たちが、トヨタやホンダの車と並べてスズキの車を検討してくれるかというと、そこまではいってない。その上、現在スズキの小型車に乗っている人だって、同じ値段ならトヨタ車買うよという人も少なからずいると思う。ブランド力が確固たるところまでいかない限り、スズキの登録車に割安感がなくなったら一気に落ち込むと予想する。マツダが今、そういう状況になっている。せっかくいい車を作っているスズキなのだから、焦らず時間をかけて小型車の販売を伸ばしていってもらいたいと願う。

 

ちなみに、ガソリンとマイルドハイブリッドのスイフトはおすすめです!!

新型ミライース (感想)

ダイハツの新型ミライース。振り返れば軽の燃費競争はこの車が火付け役。第3のエコカーという言葉を記憶する人も多いはず。でも、デビューから6年経過すると30.0という数値はそれほどでもない。進化の速さに驚いてしまう。

 

そんな2代目はステレオカメラ式の自動ブレーキなど安全装備を充実させて、軽量化にも挑んできた。自動ブレーキはアルトがレーザー式の簡易タイプだから圧勝。コーナーセンサーも4つ配置されて、後方の衝突軽減を実現しているのもセールスポイントとなっている。実際、軽のセダンを購入するユーザー層は年配女性。後方の安全装備でアルトではなく、ミライースにする人もけっこういるという。それもそうだと思う。ターゲットとするユーザー層って走ればそんなに文句なし。実用燃費だってアルトより少々劣るとしても、そんなことはわからない。ひと昔前からすれば十分良くなっているから満足できる。今、安全装備は非常に重要なカギを握っている。ミライースやワゴンRは特に自動ブレーキなどの安全面に魅力を感じる高齢層の買い替えが順調に進んでいる。そのため、スズキは自動ブレーキの性能も低く、後ろは対応していませんというセールストークにアルトは勝てない。このあたり、ダイハツはやっぱり売るのがうまいと思う。

 

もうひとつは、ダイハツもスズキと同様にこの小さなセダン軽で、80kgもの軽量化をしてきたことは驚きだ。新型N-BOXも同じく80kg軽量になるらしいが、こちらはわかる。そもそも現行が軽量化など重要視していない。しかし、もともと質量が小さいミライースから、さらに80kgも削り取るのはものすごい努力と技術が必要だったに違いない。しかも、今回はアルトの場合と違いまったく新しいプラットフォームを使ったという話はない。軽量化はスズキが一歩進んでいて、他社にはなかなか真似できないだろうと思われていたが、そうでもないかもしれない。ダイハツの底力を見せられたわけだ。

 

とはいえ、大幅な軽量化を実現したということだが、燃費は13インチタイヤのグレードで35.2km/Lと据え置きとなっている。また、先代と同じ14インチタイプだと34.2km/Lと1.0ほどダウン。ダイハツはカタログの燃費を追うことはやめて、実用燃費の良さと走りに軽さを振ったと説明しているが、期待を持って乗った新型は想像とは少し違っていた。期待感が大きすぎたのかもしれない。率直な感想は「先代と変わった?」というもの。つまり、80kgもの軽量化を感じられる走りではなかった。乗り味についても、いつものダイハツのそれで、新型になって特別変化(進化)があったという感じはない。いろいろ据え置きという印象。この点は、37.0km/Lというカタログ値で、さらに国交省調べで38.3km/Lだったアルトと比較すると、実用燃費も含めてそれほど良くなっていない。さらに、圧倒的な燃費性能を持ちながら軽快で気持ちのいい走りを見せるアルトと比べると、中身についてはダイハツ厳しいという評価にならざるをえない。

 

しかし、私は必ずしもいい車が売れるとは限らないのではないかということを考えさせられる。ミライースだってアルトと比較したらの話であって一般的には下駄として乗るには十分なものである。そういう意味では、お客が求めるものや好きなものを取り入れたダイハツの車づくりはスズキも参考になるところはあるのではないか。近頃スズキは「乗ればわかるのに・・・」という思いがあるのか、さかんに大試乗キャンペーンのようなものを繰り返している。確かに、乗ってみればスズキの軽はとてもいい。でも、少しそこにこだわりすぎている。自社登録が多いダイハツではあるが、それでもスズキがそれを超えるためには、中身だけ磨いても仕方ない。ワゴンRだって正直あまりかっこよくない。外観にもう少しお金をかけるべきだと思う。

12345>|next>>
pagetop