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新型ノートe-POWERとソリオハイブリッド

久々の更新。来年4月頃までは多忙な日々が続く見込みで、更新も遅れ遅れとなる。その上、ここを書く時間はかなり厳しい。ご容赦いただきたいと思っている。

 

さて、11月には2つの新しいハイブリッド車が発売された。ひとつは日産ノート「e-POWER」。次がスズキのソリオハイブリッド。ハイブリッドカーは今や普通の存在。トヨタC-HRなどグレードにハイブリッドといった言葉も付かなくなった。しかし、今回2つの新型車はこれまでなかったシステムを搭載しているのがポイント。新しいものって興味ある。早速乗る機会があったので書き残しておく。

 

日産ノートのシステムはメーカーも主張するように電気自動車のひとつの形と言えるかもしれない。ガソリンエンジンも搭載しているからハイブリッド車にはなるが、動力源ではなく発電にしか使わない。走り味はEVなのである。この方式はシリーズ式と呼ばれ、初代プリウスが出たころから方式として存在していたものの、量産車で市販化されるのは日本では初めてと思う。モーターはリーフのものをそのまま移植。発電機があるのでバッテリーを小型化。コストを低減して200万円以下で買える価格設定としている。ノートは当たり前になったハイブリッドの世界に新しい体験を与えてくれる。だから大ヒットしているのだろう。

 

ノートで印象的なのはやはり2.5L並みのトルクを発揮するハイパワーなモーターの走り。市街地でゆったり走るのも十分。高速に行けば思わず笑顔が出る加速感。発電用のエンジンは1.2Lの3気筒。従来からあるものをミラーサイクル化して、効率のいい2,000回転前後しか使わないのだという。当然アクセルの踏み込みとリンクしないが、このエンジンが思ったより大変静かなのに驚いた。BMW i3の時と同じく、遠くで蚊が飛んでいるような音。走行中にはまったく気にならない。その他にも重厚感のある走りだけでなく、足回りを含めて全体的に1クラス上の車になったような印象。どっしりしっとりとした味になっているのも素晴らしい。日産の小型車は安っぽいイメージしかなかったが、この車はまったく異なる。内装もシートを新しくするなど力が入っているが、インパネなどは化粧した程度で、どうしてもライバルより見劣りする。ここが良くなると、本当にフィットに勝ち続けられる車になると思う。ちなみに燃費は25.0km/L前後をキープできそうな雰囲気である。

 

続いて、ソリオのハイブリッド。ソリオにはマイルドハイブリッドというタイプもあり、今までもハイブリッドとCMしていたのでややこしいが、今回のハイブリッドはモーターだけで走ることができる点が大きな違い。対してマイルドハイブリッドはアシストのみ。アシストしている時はエンジンのパワーを落とす。そうでないと燃費が良くならない。しかし、新しいハイブリッドではエコモード選択時は同じようにエンジンパワーを落とすが、キビキビ走りたい時にはノーマルモードにすると、モーターのパワーが上積みされる。カタログではかなりショボいスペックのモーターなのだが、減速機などを使うことによって、想像以上に存在を感じる。トルク感がある。したがって、性能的にも1.2Lから1.4Lくらいになった感じがする。

 

スズキのハイブリッドも個性的。トランスミッションは副変速機構付CVTではなく5AGS。ご存知のように中身はマニュアルトランスミッション。理由はCVTより動力伝達に優れるからということだが、約20kg軽量になるのは大きいと思う。スズキは軽量化に必死。ミッションで稼いだ分でバッテリーやモーターの重量増をカバーしたかったはず。結果的に重量は990kgと驚くべき数字になった。CVTだと1tをオーバーする。ここにはかなりこだわったと思う。

 

ただ、AGSは一部の人には不評。MTに乗り慣れない人には違和感がある。ソリオは多くの人が乗る車。クセのあるものにするわけにいかない。AGSの1番の難関は1速から2速への変速。そこにできる変速の谷間をモーターで補うという発想で、この違和感を克服している。しかし、私の乗った感想では100%消し去ってはいない。だが問題にならないレベルまでスムーズになっていると思った。他にも乗っていると考え方も大きく異なっているように感じたのも興味深い。

 

トヨタやホンダのハイブリッドは一番燃料を使うゼロからの加速時にモーターを使って燃費を稼ぐ。その考え方はもちろんスズキにもあるのだが、そこを最重要と考えていないように思う。意外にエンジンだけで加速している時も多い。モーターのパワーが小さいこともあるだろう。しかし、そこを重視するのならもっと大きなモーターが必要になるし、もっと大きなバッテリーが必要になる。車が重くなれば燃費が悪化する。カバーするためにはさらに大きなものをと悪循環の繰り返しだ。今や小型車のハイブリッドでも1.4tクラスのものも多い。ちょっと重くなりすぎではないか!! もっとシンプルに考え直そう。軽ければ加速時の燃料は少なくて済む。そしてスピードに乗った時にエンジンを停止する時間を長く取れれば、結果的には同じなのではないか。そんな他社とは切り口の違う考え方で開発されていると伝わった。実はソリオのハイブリッドは、巡行時に驚くほど長くEV走行をする。このくらいEV走行ができれば、ハイブリッドを購入したという満足感は得られるだろう。その上、実用燃費がいい。マイルドハイブリッドだって普通に使って20.0km/Lは走る。このハイブリッドは25.0km/Lは走る。さらに、交通量の少ない道を遠くまで走れば、30.0km/Lを超えるのも難しくない。

 

ただし、価格差の20万円を取り返せるほどのメリットはない。ここが一番の弱点。私ならマイルドハイブリッドで十分だと思う。確かにマイルドハイブリッドより10万円くらいプラスするだけなら、今まで買った人が怒ってしまう。今後熟成されてこれがスタンダードになって価格が安くなれば、大いに将来性があると期待している。また、このスズキのナナメからの考え方はけっこう重要ではないかとも思った。燃費を良くするために無駄なことをしていないか。これは車を作る人々はもちろん、我々ユーザーも考え直していく価値はある。

スズキバレーノ XT に乗ってきた

 スズキバレーノ XT 試乗レポート

 → 思ったこと

 正統派のダウンサイジングターボ。まじめな作りにスズキらしさを実感。ターボであることを意識させない重厚な走り。3気筒のネガティブさはなし。

 想像以上に上級感のある乗り心地と静粛性にびっくり。ミディアムクラスからのダウンサイザーも納得できる。インド製であることに問題点はなし。

 インテリアに華がない。全車速対応のレーダークルーズコントロールが欲しい。



○排気量とかシリンダーの数を競う時代ではないことを実感

私はあまり欧州車に乗る機会がないから純粋な比較はできないが、評価が高いプジョーの1.2Lターボと比較しても、素人判断でこの1.0Lターボはかなりいい線まで行っていると思う。スズキの堅実さだけは魅力だ。今回ダウンサイジングターボをやるにあたって、ライバルをしっかり研究し、忠実に再現したように思われる。ダウンサイジングターボの正統派そのものに仕上がった。具体的には低いところから太いトルクが出る。回さずに済むことによる静かさ。高速での燃費の良さ。ここぞという時のパワフル感などなどである。

「ブースタージェット」と名づけられた新開発の3気筒ターボは、スズキがデュアルジェットで培ってきた高効率エンジン技術にターボチャージャーを組み合わせたもの。82kW[111PS]/160Nm[16.3kg-m]という1.6L並みの動力性能を持つ。ただ、トルクに限れば1.8L並み。これを1,500という低い回転から発揮する。燃費は20.0km/Lでエコカー減税には適合しないが、このサイズの1.5〜1.8L車は燃費基準とのマッチが悪く、他社を見ても減税車は少なめである。ただ、1.5Lでも20.0km/Lくらいの燃費が出ることは珍しくない時代。この数値がすごくいいわけではない。

バレーノに乗っていると、この車が1.0Lであることは忘れる。日常域のほとんどは2,000回転以上必要としない。6速ATもエスクードと比べて圧倒的にスムーズ。低回転を保ったままCVTのように(良い意味で)走ってくれる。ただ、ターボだぞ!!という主張はない。ある回転でパワーやトルクがドラマティックに盛り上がるようなことはない。しかし、レスポンスはいい。追い越ししようとアクセルを踏み込むと、すぐさま力強い加速をしてくれて、あっという間に法定速度を超えてしまう実力がある。副変速機構付CVTだと、もたつきが出てしまう。6ATとしたのもターボの良さを生かす理由があるかもしれない。

実用域の扱いやすさは特筆すべきである。出足から1.8Lクラスのトルクが出るおかげで、低回転しか使わずに済むから3気筒であることは忘れてしまう。4,000回転以上回せば、3気筒っぽい音がするが、それもほとんど気にならない。静かで振動が抑えられている。燃費は自動車が示す限り、街乗りで15.6km/Lと平凡。山坂道でターボらしい走りを存分に楽しんだら13.3km/Lまで落ち込む。しかし、高速道路を流していると20.0km/Lを超えてくる。ダウンサイジングターボの流儀に沿ったもの。つまり、単に燃費だけ追求するなら、マイルドハイブリッドの方がいいかもしれない。しかし、どうしてバレーノはターボを選んだのか。


○紳士的なエンジンにマッチする上質な乗り味と静粛性に思わずニンマリ

なぜ、ターボなのか。小排気量に選択と集中する中で、スズキの世界戦略上、ダウンサイジングターボは避けられないものであったこともあるだろう。しかし、バレーノには静かで力のあるエンジンが最適と考えられた。そうすると、ターボがベストな選択となる。それはバレーノの静粛性の高さにカギがある。オーディオもすべて消して走っていて、バレーノの静かさには驚いた。ロードノイズもこのクラスのコンパクトカーとしてはトップレベルの小ささだし、何より窓ガラスから入ってくる騒音がものすごく小さいことに驚く。インドでは高級車として販売されているそうだが、伊達に専用の販売店まで作って売るわけではない。もちろん、レクサスやアキュラなどと比べれば、おもちゃみたいなものかもしれない。しかし、スズキにとってのプレミアムを誠実に表現していることに好感を持った。

それに乗り心地がこのクラスの小型車では出色の出来だ。私はものすごく好きなタイプ。これまでスズキのコンパクトカーはどれも非常に似たものがあった。極論を言えば、ソリオもイグニスもそれほど違った印象を持たない。しかし、バレーノは一味違うことを感じられる。イグニスやスイフトのようなしっかりとした味は残しつつ、まろやかでやさしい。高級感があるとは言わないけれど、こんな雰囲気を持った日本車は他にあまり思いつかない。独特の雰囲気がある。この静かさと乗り心地の良さを持っていれば、ミディアムクラスから乗り替えても、不満を持つことはないと思う。


○普通の日本車として乗れる車。装備も充実。欲を言えばいまどきの装備が欲しい。

この車はインド生産が話題。しかし、今はどこで作ってもクオリティに違いはないと言えそう。バレーノの出来栄えにはまったく問題がない。お借りした車は、最上級仕様「XT セットオプション装着車」。当たり前に装備されていて欲しいものだけでなく、本革シート、独特の表示機能を持つカラーマルチインフォメーションディスプレイなどがセットとなっている。さらに、ディスチャージヘッドライト、キーレスプッシュスタート、16インチのアルミホイール、ミリ波レーダー式のプリクラッシュセーフティシステムとレーダークルーズコントロールも付いている。これで価格は178万円。今、1.8Lクラスで、このくらいの内容を求めれば240万円にはなる。フィット、ノート、デミオクラスだって200万円を超える。しかし、バレーノならナビをつけて200ちょっとで買える。これはなかなか魅力的だ。

ただ、スズキの弱点は内装に華がまったくないこと。カラーもブラック基調でソリオやイグニスと1クラス違うということを表現できていない。また、安全装備類も周回遅れで、レーダークルーズコントロールも40km/h以下でOFFになってしまう。レーダーブレーキサポートIIもデュアルカメラ式があることを考えると、フラッグシップカーとしては不満が残る。もう少しお金を払うから最新のものをつけて欲しいと思う人は多いだろう。そういう意味では、まだ乗っていない1.2Lモデルが魅力的かもしれない。オートエアコンがないのは残念だが、140万円そこそこというのははっきり言って安い。リセールバリューは微妙だろうから長く乗る人に限るが、かなりおすすめできる車なのかもしれない。

やっと乗ったぞ!! 新型アルトワークス

 新型アルトワークスに徹底試乗!!

 → 思ったこと

古典的な楽しさと、現代的なクオリティ・エコ性能を両立させた21世紀にふさわしいアルトワークスとなっていた。

うるさい? けっこうスパルタン? 評判は心配無用!! 日常用途に十分使える快適性。標準車よりむしろ上質な乗り味にびっくり。

乗ってわかった「いまマニュアルに乗る」理由。



○古典的+現代的で新しい楽しさを生み出した新型アルトワークス

諸事情があってハスラーに買い替えた私。そんな中でデビューしたアルトワークス。クルマ好きの注目度は抜群。私自身、アルトに未練があるから興味津々だけど、さすがに当分買い替えない(られない) !! 誘惑を避けていた。感想が遅くなってしまった。

ワークスといえば「走る楽しさ」第一。けれど、私が思ったのは意外にエコカーじゃないか。たとえば、市街地を走る。軽量なボデーにNAでも低速トルクが豊かなエンジンのおかげで、ほとんどブーストインジケーターを光らせることなく走れる。アクセルワークをうまくやれば、巡航時の瞬間燃費計は30.0km/Lを超える。アルトに長く乗ってきた者として感覚的に平均燃費20.0km/Lをキープできると確信。もちろん、低速域の俊敏さもアルトワークスの魅力なのだが、自分の使い方次第でエコカーにもできる。激しいだけじゃない二面性に現代のワークスらしさが見えてくる。

ただ、ちょっとその気になれば性格は豹変する。誰でも思わず声を上げてしまう。この車を買えば毎日「あぁ買ってよかった」と思うだろう。加山雄三の歌でも口ずさみたくなる。この車で通勤できる人は幸せだなぁ。これまで私はダイハツコペン、ホンダS660にもまる1日乗ってきたが体感的にはワークスが一番速いと言える。しかも、一番燃費がいい。こんな最高なことはない。その上、アルトワークスには大人が4人ちゃんと乗れて荷物も積める。乗り降りだってラクラクだ。庶民の味方を標榜するスズキの「軽スポーツ」に対する回答として満点じゃなかろうか。


○元ノーマルアルト乗りは思う。スパルタン? いやいや上質だ。

アルトワークスの試乗記事は、だいたい速いと書いてある。そして必ず乗り心地がハードと書かれている。また、動画では騒々しいという評価もある。アルトワークスだもの。そりゃスパルタな車だろうと視聴者は納得する。私もそう思っていた。特に騒音は想定内。なぜなら、私が乗っていたアルト。はっきり言ってうるさかった。不満の少ない車だったが、これだけは平均以下だった。ハスラーに買い替えて一番うれしいのは静粛性が快適なレベルになったこと。そのくらい音は気になれば気になる。

しかし、アルトワークスはノーマルアルトと比べれば明らかに静か。これなら全然いい。エンジン音、ロードノイズなど不満に感じられた標準車の弱点かなり克服されている。ハードな乗り心地、回転を高く維持して乗る可能性が高いことなど、そういったことにきちんと対処している。ただ、上級車から乗り換えるとうるさく感じてしまうのはそれは仕方ない。だが、アルトと比較すれば1段上の車。上質感すら感じてしまった。時速100キロ時のエンジン回転は5速でも4,000回転。けれど、タコメーターを見てそんなに高いのか!!と気づく。そのくらいのレベルに抑えられている。

乗り心地も確かにスポーツサスなのだが、ワークスの足は硬いだけではない。底付きすることもなく、段差でガタン!!とダイレクトに振動が伝わることもない。ひとつひとつの動きがきちんと一度で収束する。コストはそんなにかけられないだろうが、まさに予算がない中で最善のものを作ってきたスズキの職人技が光ると言える。ハードだハードだという恐らかしが多いものの、乗ってみれば最初こそ少しハードだが、慣れればまったく問題ないと思う。スポーツカー歴がほとんどない私がそう思うのだから大丈夫だろう。スパルタさで言えば、アルトバンなんかの方がはるかに上。ワークスは上等です!!


○ワークスに乗るならマニュアルを!!

2ペダル好きの私が珍しくワークスに乗るならマニュアルだと思った。シフトのカチッとしたところも魅力だし、自分で操る楽しさ、いろいろとゴタクを並べればなんだって言える。けれど、本音はワークスの存在意義はマニュアルだからだと思ったため。実際、ワークスに乗るまでは私自身、自分が購入するなら5AGSかなと思ったりしていた。だが、ワークスとの時間も終わりに近づくにつれて、やっぱり買うならマニュアルと結論してしまう。

その理由はチューニングに違いがあるとはいえ「速さ」という点で、ワークスとターボRSに、ものすごーく大きな差があるとは思わなかったこと。それだけターボRSも速さ感があるということなのだが、だからこそ、ワークスの魅力を見出すとすればマニュアルの一点と言っても過言ではなくなる。レカロシートだけに20万円は払えないではないか。2ペダルで乗りたくて、時に刺激的な走りも欲しいということなら、ターボRSで十分。あれだってスポーティだし、日常使用の快適性ならワークスより上である。


新型アルトワークスは、標準のちょっとスポーテーなNAがあって、2ペダル専用のターボRSがあって。その上で登場したからこそ、目指すところが明快ないい車となった。2WDの価格は150万円。ベース車と比較するから高いような気がするも、決して内容を考えれば高くはない。リセールバリューだって抜群にいいだろう。欲しいと思ったら、迷わず購入した方がいいと思う。私もいつかそんな日が来ればいいと思いながら、ハスラーに乗り込んだ。ハスラーものんびりいい車です。

アルトと過ごした1年を振り返る

昨年発売前に注文し、ものすごく気に入っていた私のアルト。今月末に手放すこととなった。決してアルトが良くなかったというようなマイナスの理由での乗り替えではない。このことははっきりと強調したい。できるならこのまま乗っていたいと今も思っている。

ただ、あれだけアルトを毎日のようにベタ褒めしておきながら、1年でやめるとは無責任な感じがして、ものすごく申し訳なく思っているのも事実。やむをえない事情があり、もう少し背が高くてラゲッジの広いクルマが必要になってしまったのだ。理由はTwitterにも書いたので割愛するも、実はその直前にアルトターボRSの下取りがありそうで、見に行く!! 買うかも!! とスズキの営業さんにお話していた矢先。いろいろ思い描いていた夢は消えてしまった。

結局、四角くて広さもあって、ラゲッジの汚れにも強いということで、ハスラーGグレードの中古車を契約。S-エネチャージが出た時に使われた試乗車アップ。新車も考えるも、考え出したらキリがない。改めてカタログ見たらハスラーの価格は絶妙。「G」が基本になるものの、2トーンカラーかディスチャージか考え出したら止まらない。ちょっと足して「Gターボ」。だったら装備を取って「X」か。ここまで出すなら「J STYLE II」。欲はとめどない。冷静になれば「G」だって十分以上。あるものに乗る。納得の上、決めてきた。ただ、S-エネチャージ付は幸いなこと。タイミングが良かった。

今日は私のアルトとの1年を振り返りたい。

納車されてから1年で15,000kmオーバー。アルトエコは2年で2万キロだったので50%増となった。チェイサーの出番が圧倒的に無い1年。休日のお出かけもアルトだった。軽だから普通車より疲れるのは間違いない。けれど、運転するのが楽しみ。ここがアルトエコと決定的な違い。エコは実用車として素晴らしかったが、節約する以外の理由で乗りたいとはあまり思わなかった。でも、新型アルトは乗りたくなる車。一番遠くだとかつて住んでいた奈良県までチャレンジした。さすがにこれはけっこうつらく、もうないなと思ったものの、神戸くらいまでだったら全然OK。高速を走ってもスタビリティもよく、まったく不安感なし。シートが格段に良くなったので、遠出する気になる。アルトエコが山陰地区の移動専用に対して、新型は中国地方全域までOKというイメージ。そのくらい良くなった。これならリッターカーはいらないと思った。

ただ、最初から今まで気に入らないところもある。メインユーザーである年配女性をターゲットにしすぎたため、ドライビングポジションが合わなかった。ステアリングに合わせるとペダルが近い。ペダルに合わせるとステアリングが遠すぎる。これが極端。どうにもならない。背の低い人じゃないと合わないのだ。「X」にはチルトステアリング、シートリフター付いていたが、ありとあらゆるポジションを試したものの、結局許容範囲にならなかった。先代アルトはそんなことはなかった。どうしてこうなったのかと思う。そして、もうひとつが遮音性。びっくりするほどの軽量化で致し方ないが、エンジン音は先代の方がだいぶ静か。うるさくてたまらないということはないものの、音楽を聞く気にならず、ラジオばっかり聴くようになった。ハスラーがいいなと思ったのは、ワゴンRと比べても静かだったこと。静かさに少し飢えていたかもしれない。

良かったことは書ききれない。今までたくさん書いてきたから改めて書くこともないと思う。1年間乗って感覚的には燃費は横ばい。私が乗っていたアルトエコはカタログ上では33.0km/L。新型は37.0km/Lだが、体感的に変わった気はしなかった。燃料タンクの容量が増えたので同じような比較ができないのもあるし、そもそも元々良すぎて少々良くなったところでわからない。街乗り平均は気候の良い時なら27〜8。夏場は24〜25。冬は20〜22という感じ。真冬の燃費はたぶんアルトエコと大差なし。けれど、その他の季節では1.5km/Lくらいは良くなっていると思う。もちろん、一般道を遠出すれば平気で30を超える。

最後にアルトのリセールバリューは一般的ながら「X」はけっこう厳しかった。新車価格が113万円。確かに一般論で考えたらワゴンRにする。前のアルトエコは元々価格が安かったため、下取りいいなぁと思ったが、今回は少しがっかり。需要期のためなんとか希望の最低ラインにはしてもらったものの、本音を言えばもう少しあると思っていた。ただ、1年と2年の差は大きい。車は1年で一気に下落して、そこからはゆるやかに落ちていく。軽なら顕著。普通は1年で変えたりしないので、何を買ったって大損でございます。けれど、もしもこれからアルトを買う人には、「X」の魅力は十分にあると伝えたい。そもそもターボは必要ない。そのくらい満足の行く走りだし、装備充実で15インチ+スタビライザー付の足回りは本当にいい。3〜5年乗るなら十分元が取れる。ただ、とにかく距離を走る人や新し物好きの人で買い替えサイクルが早い人などは、ベーシックな「L」か、もうちょっと足して「ターボRS」にした方がいいかもしれない。特にターボかワークスは3年〜5年経ってもけっこうなお値段で販売されることだろう。そういう意味ではデビューから2年経っても100万円切る車体がほとんどないハスラー。今度は安心して乗れるかもしれない。

スズキバレーノの感想

先日のイグニスに続いて、2月に国内で正式発表される予定なのが、スズキの新型コンパクトカー「バレーノ」である。約1年前にどこかのショーに初登場したバレーノは、スズキが考える理想のコンパクトカーと主張されていた。この車はスズキの中ではスイフトよりも上位を担当するので、他社で言えばスバルインプレッサスポーツ、マツダアクセラスポーツあたりのクラスに入るのかな?と思えば、それよりちょっと小さい。

またまたライバルよりちょっと小さい路線である。マツダで言えばデミオ以上、アクセラ未満。なんとも微妙な位置づけである。ただ、サイズは幅が思い切って5ナンバーを飛び出している。せっかく投入するなら、日本でも売れた方がいいに違いないが、メイン市場はインド。シェアNo.1のインドで、上級車を求める声が増えてきたのだろう。スズキはわざわざ高級路線の店舗を設置して、このバレーノを第一弾にしている。

もっとも売れる場所で作るという戦略から、この車はインドで生産して日本に輸入するという。英国やタイなどはあったものの、インド製の車を国内で販売するのは、おそらく初めてのことだろう。搭載されるエンジンは、新開発の1.0L 3気筒ターボエンジンと1.2Lガソリンの2タイプ。排気量は小さいが、直噴ターボ仕様はトルク170Nmと1.8L並み。さらに、なんと重量はソリオよりも軽い900kgを切るらしいから十分1.5〜1.8L車と闘えるだろうし、適度にいい燃費性能を持っていると予想はできるが、今や小型車はただ単に燃費が良ければ売れるというものでもない。

どうしてもスズキの車に乗らないといけない人で、ソリオやスイフトよりも、もう少し大きめでよく走る車が欲しいという人にとっては、この車の登場は意味あるものだろう。しかし、それ以外の人にとっては、現時点では正直そんなに需要がない。価格設定にもよるが、リセールバリューなども考えると、スズキに甘いと言われる私でも、そんなにいい買い物とは思わない。

そう考えるのは、けっこう期待していた内装がイマイチだったこと。もちろん、試作のショーモデルだからかもしれないが、あんまりスイフトと変わらない印象。まだまだスズキは上級な車作りは慣れていない。

国内ではスイフトとソリオがマッチしている。それなりに評価されて販売的にも成功だ。けれど、SX4からスタートして、エスクード、イグニス、バレーノと矢継ぎ早に小型車を投入するスズキ。これには、販売台数を上乗せしたいという思いよりも、3年先・5年先を見据えたものがあるらしい。スズキは国内で小型車を10万台販売することを目標にしている。今のところ、ソリオとスイフトで6万台というところ。ここから上乗せするためには、まずは商品のラインナップがなければダメということのようだ。したがって、そう簡単に売れるとは思っていないけれど、モノが無ければどうしようもない。軽自動車以外にもけっこう品揃えがある。そんなイメージを日本のユーザーに知ってもらうためにも、当面は小型車をお店に増やす戦略。しばらく忍耐なのだろう。

けれど、いくら売れると思えない微妙な車でも、世界規模で見て作った持ち駒をとりあえずお膝元の日本に投入していく姿勢は、もはやなんにも売るものが残っていない三菱よりも評価できるだろう。

スズキイグニスに触れた

スズキのモーターショーと言えば、アルトワークス一色。ただ、1月に発表される小型車「イグニス」と、2月に発表されるらしい「バレーノ」という1つの小型車も展示。しかし、あまりメディアでは取り扱われていない!! 確かに地味。

イグニスはソリオをベースとしたクロスオーバー。写真で見るとイマイチながら、実物はまぁまぁクロスオーバーらしく、今までにないポジション。ホンダがライバルより少し大きめなお得感で人気なら、スズキはソリオをはじめ、ライバルより少し小さいことに生きる道を生み出そうとしているかもしれない。

このイグニスもパッソとかマーチクラスという印象。搭載されるエンジンはソリオとまったく同じ1.2Lデュアルジェットエンジン+アシストモーターのマイルドハイブリッド。ハイブリッドといってもあくまでも補助で、基本的にガソリン車と考えていい。しかし、車両重量が850kg前後らしいので動力性能は十分であり、実用燃費もいいだろう。JC08モード目標値は28.0km/Lと言われている。たぶん普通に使って22.0km/Lくらい出ると思う。

インテリアは、メーターパネルが小型車らしいものになっていること、エアコンや各種スイッチ周りが目新しい。けれど、そんなに驚くようなものはない。シートは軽自動車のものよりはいいが、インパネの質感やドアトリムはアルトよりちょっといいレベル。

アルト以降のスズキの車の走りはとても洗練されたし、車体の軽さから来る軽快な走り、実用燃費の良さは折り紙付ではあるものの、個人的にはハスラーほど、明らかに売れそうという雰囲気は感じず。もう少しインテリアなどはハスラーのような遊び心があればよかったが、日本のために作る軽と、海外市場も考えないといけない小型車では、その辺のデザインは違ってくるのかもしれない。

この車が売れるかどうかは価格次第。少なくともスイフトより安くないといけない。軽自動車のハスラーと同等が理想である。スイフトやソリオが堅実に売れているとはいえ、まだまだスズキの小型車を買うという選択肢を持っているユーザーは少ない。もしも、量販グレードの「ハイブリッドMX」が130万円くらいで、デュアルカメラブレーキサポート、ナビを付けて160万円以下で買えるなら、軽自動車を購入しに来たユーザーにもオススメできる。だが、180万円くらいになってくると厳しい。私だって買おうと思わない。

ただ、エスクードもそうだが、スズキはリヤビューがダサい。スズキの課題はリヤビューのデザインだと思う。SX4・エスクード・バレーノと違って、イグニスは国内生産と思われるので、そこそこ売りたいはず。車の割りに安いと思える値付けにしてくると思う。もし、110万円台からの価格設定なら十分競争力があると思う。

新型スズキエスクード

新型エスクードは、思ったよりもコンパクト。軽自動車に頼らなくてもいいように、先代スイフトからスズキの車は変わった。その中で、より大きな車にもチャレンジしてきて生まれたのがエスクードとキザシだった。

でも、大きな車を売ろうと思っていたアメリカ市場からは撤退。GMとの関係でも続いていれば、車台やエンジンの共用化も可能だったかもしれないが、独り立ちしなければならなくなったため、選択と集中を迫られた。そこでスズキはコンパクトカーに全力を注ぐことを選んだ。つまり、今の段階では、エスクードくらいの大きさまで。エンジンも1.6L以下に絞り込む計画のようだ。

結果的にジムニーの兄貴分的な存在。つまり、本格的な成り立ちを持ったエスクードが、SX4の兄弟車(FF乗用車ベース)となってしまったから、「だからエスクードを買っていたのに」という人は、不満を持つだろう。仕方がない。けれど、当分は従来のモデルも2.4シリーズとして併売するので、最後のチャンス。もう一回従来型を買う人もいるかもしれない。

とはいえ、今世界的に見た目がこういう車が人気。悪路を走りには行きません!!という形だけのSUVが大人気。日本でもそうなってきた。だから企画としては人気のカテゴリにひとつの選択肢として用意するというのはストレートな判断。日本に導入されるのは1タイプ。FFと4WDが選べる。4WDはSX4で登場したALL GLIPという4つのモードが選べるシステム。4WDにはこだわりのあるスズキらしく、FFベースになっても4WDとしての性能は割り切っていないように思える。

今回半日お借りしたのは、4WDタイプ。走り出して思い出した。6速ATだということ。内装もシフトレバーも今までのスズキの小型車という感じなので、いつものCVTのような気持ちで走り出してしまう。ただ、まったり走っている間はATとかCVTとか気にならないくらいスムーズで、変速を意識させない。けれど、キビキビと走ろうとしたり、加速や減速を繰り返すような場面では、どのギアにしようか一瞬迷っているような間を感じてしまう。トヨタの車ではこういうことはない。でも、BMWとかVWとか、ヨーロッパの多段AT/DCTではこういうのよく感じる。もしかしたら、ヨーロッパ向けのシフトプログラムが影響するのかもしれない。

エスクードは全部周回遅れの車だ。これはSX4の時にも書いたと思うが、2010年くらいに発売されていてもおかしくない車。けれど、スズキらしい地味ながらもまじめに作っている感じがするんじゃないかという期待があった。それはSX4がけっこう良かったからである。SX4は派手ではなかったが、なかなかしっかりとした走り味がしていて、長く乗って疲れない。それに末永く付き合えそうな物の良さ感みたいなものがあった。乗り心地もフラットで高級感も感じたくらい。でも、エスクードはそのイメージがあって乗ったら、なんだか日本車っぽい。一番気になったのが乗り心地。突き上げや路面の形状を拾うのは別に悪くないのだが、カドがある。正直、ホンダヴェゼル、マツダCX-3のレベルまで来ていない。SX4より1クラス下の車に乗っているような感覚だ。

もうひとつそれを感じるのがエンジン音の大きさ。もちろん、うるさいというレベルではないものの、スイフトとかSX4と比較すると大きい。6ATで加速時の回転数が高めというのも関係しているのだろうか。それから、走行モード切替でスポーツを選んだ時、そこまで引っ張らなくていいというくらい変速してくれなかった。これは、やりすぎだと思う。ただ、動力性能としては不足を感じることもなかった。走っている最中に、そういえばこれ1.6Lしかないんだよねと思うくらい。排気量の割にトルクもあるし、乗りやすい。さらに、燃費も150kmくらい走って15.0km/Lと決して悪くない数字。意外に軽い。4WDでも1,210kgしかないのが効いているのだろう。

このクラスのSUVは世界的に見てもオシャレな車が増えている。エスクードのインテリアは実にそっけない。エクステリアだって普通。お世辞にもカッコいいと言えない。特にリヤビューはロシアの車みたい。パワートレインはハイブリッドでもターボでもない普通のガソリン。しかも、なんの目新しさもないもの。安全装備だって時代の流れは速く、2015年末に搭乗する車では、ミリ波レーダー単体かつ30km/h以下でしか停止できない自動ブレーキは1世代前のもの。レーダークルーズコントロールだって停止まで行ってくれないと評価されない。もちろんないよりあった方がいい。けれど、どうしても比較検討されてしまうとつらい。それからサイド&カーテンエアバッグがないのもマイナス。カラーのマルチインフォメーションディスプレイじゃないのも遅れている。

そんな新型エスクード。決して手を抜いているとは思わない。けれど、スイフトとかソリオくらいなら突出していい物が作れるけれど、このクラスくらいになってくると、まだライバルに届かない面があるのかもしれない。でも、エスクードになんの魅力もないわけではない。積雪地などでは本当にカタチだけのヴェゼルやジュークより、4WDとしては圧倒的に安心感があるし、これらの車と比べれば安全装備は充実している。それに価格だって、ライバルで言う最上級グレード並の内容だから、230万円ならお買い得である。ナビとスタッドレスをセットにして、値引きもがんばってもらえば260万円くらいで購入できる。ライバルだと300万円コースになるだろう。

あとはエスクードだけという何かが欲しい。それも早いうちに解決するかもしれない。先日ヨーロッパで1.4L直噴ターボモデルが発表されたからだ。220Nmという2.4L並みのトルクを発揮するダウンサイジングターボが、この車に乗ればかなり刺激的な走りも期待できる。コンパクトで速いのがいいという人はけっこういるのでは。早くこの仕様を国内にも投入してほしい。

RBSが初めて作動

昨日の夕方、帰宅する時のこと、突然ギギギーっと。あまりに突然のことで、何か引きずったか?と不安になったが、なるほど追突軽減ブレーキが作動したのであった。初めてのことだから少し驚いた。言ってみれば、結果的に必要なかった作動。運転者は危ないと思っていないから余計にびっくりする。

状況としては、とてもギラギラとしたテールランプの車が左折のために減速。こちらも減速。ほとんど車が左折したので、ちょっと追い越し気味に走り出そうとしたところ、残光もあって前方にまだ車がいると考えたのだろう。衝突被害を軽減しようとブレーキが作動したわけだ。なるほど、こういうケースもあるのかと勉強になった。

誤作動?と思う人もいるかもしれないが、誤作動は正しくないと思う。メーカーとしてプログラムした範囲内での作動だと思う。スバルのアイサイトでも濃い煙などを物体と認識して警告する動画を見たことがある。いくら技術が進んでも人間ではない。安全性を高めようとすると、どうしてもこういうことは出て来る。

しかし、きっとドライバーとしては普通に前を見て運転している時、危険だとは思っていない場合、こういうことが起きると、すごく驚くと同時に故障などを疑ってしまったり、とても不安になるのではないかと思った。そういう意味では、なかなか日本で一番安い車であるアルトに多大な物は求められないとはいえ、多少のコストがかかっても、カラーのマルチインフォメーションディスプレイを装備して「今のは衝突を回避しようとしたブレーキです」ということがわかるようにした方がいいと思う。来年発売するという新型ワゴンRからはぜひカラーのディスプレイを付けて欲しい。スズキはSX4や新型エスクードでも前時代的なもので、マルチインフォメーションディスプレイでは他社より遅れている。

スズキのレーダーブレーキサポートはレーザーレーダーを使う簡易なもの。いろいろ言われているけれど、別にいいじゃないかと思う。アルトの場合オプションにして21,600円。上を見たらキリがない。この価格では最良のもの。嘘つき呼ばわりされても、非常に良心的だと思っている。こうして人間が思いもよらないところを、低速域だけであっても、きちんとカバーしてくれているし、時には信号からのスタートでアクセルの踏み込みが大きいと誤発進抑制制御に叱られたりするのも安心感につながっている。もちろん、今後はデュアルカメラ式になっていくのだろうし、そちらの方がいいに違いない。

ちなみにスズキの場合、他社よりかなり慎重に販売していると思う。必ず長々と説明を受けないといけない。営業さんも、私よりご存知だと思いますけど・・・と言いつつもしっかり説明し、サインを求められた。これを取らないと登録してはならないという。ここまではダイハツも同じだが、スズキはさらに本社に販売店から送ったあと、自宅に返送されてくる仕組み。そこでも改めてメーカーからの説明、確認がある。営業が勝手に署名することができない仕組み。署名などないメーカーもある中で、私はスズキは説明責任、販売責任を他社よりも果たしていると考えている。

アルトの燃費はとっくに40.0km/Lの目処が付いている?

私のアルトにはクルスロを装着している。新型に変えてから、この車なら長距離も走れると判断。クルーズコントロール機能が欲しかったためクルスロを装着したわけだ。基本的には高速道路での使用のみで使っているが、たまに田舎の一本道では使ってみる。そこでわかったのが、人間がアクセルを踏むよりも確実に燃費がいいこと。つまり、アルトのアクセルはそんなに燃費方向に振っていないということになる。では、エコモードで使ってみたらどうか。

スロットルコントローラーはアクセルの反応を良くし、体感的に良く走る感じを味わえるスポーツモード(車の性能が良くなるわけではない)と、逆にアクセルの反応を落として燃費を良くしようというエコモードの2つがある。Pivotの製品はスポーツは7段階、エコは5段階で選ぶことができる。こうした機能が有効なのはスライドドアを採用した重量級の軽など。ダイハツはステアリングに「D-アシスト」スイッチというスロコンを付けた。ちょっと踏んだだけでもたくさん踏んだのと同じ反応をするから、非力感が低減される。ただ、アルトにとってスポーツモードはあまり出番がない。

しかし、クルーズコントロール機能を使っていると瞬間燃費が人力より明らかにいい。実はそんなに踏まなくてもいいのではないか。そこで、エコモードを積極的に使ってみることにした。思い切ってイキナリ一番鈍い「ECO-5」。なんと意外に違和感なし。ちなみに前のアルトエコの時はクルスロではなく、Pivotの普通のスロコンを装着していた。このとき「ECO-5」を選ぶと、さすがにこれは・・・という感じだった。しかし、今回はたくさん踏まないといけなくて疲れるということはなし。アクセルの反応が落ちるというより、ノーマル時にはできなかった巡航時の微妙なコントロールが可能になるというイメージ。瞬間燃費は2割くらい良くなっていると思う。今まで私のいい加減な足だと30km/L台だったところでも、40km/L台に乗ってしまう。それでちゃんと走れるのだから、この車が隠している底知れぬ燃費性能には恐れも感じてしまう。

新型アルトは、15インチタイヤを装着する「X」も、13インチタイヤを装着する「L」も燃費は同じ。しかし、本当はそんなことない。プリウスだって15インチと17インチが同じわけがない。しかし、こういう場合は悪い方を表示していればなんら問題ない。つまり、アルトの燃費測定値は15インチ仕様のもの。プリウスは17インチのもの。したがって、アルトの場合13インチで計測した数値に変えるだけで38.6km/Lくらいになる可能性大。さらに、もう少し走りを我慢したセッティングにすれば、40.0km/L級になる余力が十分にある。これにS-エネチャージを加えれば、東京オリンピックなど待たずに1リットルでマラソンが走れるようになる目処が付いている。近頃、ダイハツが燃費競争から降りたのもわかる。今の段階で到底スズキに歯は立たない。

私はスズキを持ち上げているというイメージが最近付いているのだが、まったくそんなことない。軽自動車の中で良い車を作っているからスズキ車に乗っているだけ。この15年間よく知ってる人はわかると思うが、スズキがいいと言っているのはこの数年だけ。少なくとも2010年以前の10年はずっとスズキはボロいと言い続けていた。その頃のスズキ車の評価は今も変わらない。でも、これは今の今のこと。当然、ダイハツもエンジンを刷新したり、軽量化に励むようになれば、たちまちスズキを追い越すだろうし、そうなれば私は迷わずあっさりダイハツの車に乗り換える。ライバルメーカーにもがんばって欲しい。

アルトの5AGSに乗る!!

新型アルトで地味に注目を集めたのが、5速マニュアルをベースにクラッチ操作を自動化した5AGS(オートギアシフト)。MTの良さとATの良さを両立しているのが魅力だが、マニュアル車の経験がない人には乗りにくいとの声が出ることを恐れ、あくまで好きな人は買ってくださいという感じ。しかし、このAGSも登場して1年足らずなのだが、その進化はなかなかのもので、当初のキャリイやエブリイのものよりも、アルトターボRSでは、より自然な変速をするようになり、そしてこの夏の改良ではさらにスムーズに変化。商用車では2速発進モードも付くなど、相変わらずスズキはお客の声をよく聞くことに感心する。ちなみに、これまでのアルトもコンピューターの書き換えで見違えるほど乗りやすくなるらしいから、すでに購入している人は頼んでみることをおすすめしたい。

AGS車というと、先日ターボRSに1日乗せてもらい、その走りの楽しさを堪能したが、標準車「F」の5AGSに乗るのは初めて。「F」は装備が簡素なこともあって、たぶん装備分で10kg、CVT分で10kg程度、エネチャージ関連で10kg程度軽量になっていて、トータル30kg軽量に。その重量は実に620kg。これのマニュアル車みたいなものだから、速くないわけがない。乗って早々思わず笑顔になってしまう。乗り比べればその違いは歴然だろうが、これもターボなんじゃないか?と思うほどのロケット感。特に2速に入ってからの加速は気持ちいい。1速から2速に変速する時だけ、少し満足できないが、あとはほとんど気にならない。また、出足のクラッチのつながり感もかなりスムーズになっている。そしてうっかりするとホイールスピンするほどだ。

アルトはそのシフトレバーの位置から、マニュアルモードが使いにくいのが残念だが、このトランスミッションの楽しさはアルトの軽さという魅力をさらに引き出してくれる。キャリイの印象で敬遠した私だが、これだったらAGSにしても良かったと思ってしまった。そういう意味では上級グレードでも選べたらおもしろい。ターボRSの刺激的な走りはターボエンジンのみでなく、このトランスミッションの恩恵がかなりあることがわかった。

ちなみに燃費は巡航時はさほどCVTと変わらないように思われる。おそらく実用燃費はそんなに大きく変わらない。ただし、どこまで伸びるかという競争をしたら、たぶんCVTに軍配が上がるだろう。長い距離をまったり走った時の燃費は副変速機構付CVTになかなか敵わない。しかし、新車で80万円の車でここまで楽しめる車がある日本は幸せだ。たぶん世界中どこを探しても、この価格でここまで優れた性能と走りと、装備を持った車が作れるメーカーはスズキかダイハツくらいしかないと言えると思う。
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