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新型スペーシア 感じるハイブリッド感




「S-エネチャージ」を搭載したスズキスペーシアのマイナーチェンジ車とハスラーに試乗した。「S-エネチャージ」は、昨年夏にワゴンRに搭載したものと基本は同じ。減速するエネルギーで発電した電気を走行中に使う「エネチャージ」はスズキの軽にはほとんど採用されている。アイドリングストップの時間を長くできたり、発電機を回すためのエンジンパワーや燃料を節約できるのがメリットだ。

「エネチャージ」は、どうせならたくさん発電したいので、普通車用の大きな発電機を採用。でも、エンジンルームの鉛バッテリーは急速充電に向かないのでリチウムイオン電池も助手席の下に配置したのである。「S-エネチャージ」は逆に貯めた電気で今度はエンジンをアシストしようというものだ。モーターに豆電球をつないで回すと点る。発電機はモーターとしても活用できる。

発電機兼用のモーターはエンジンとつながっている。走行中にエンジンを助けると同時に、アイドリングストップからの再始動も担当するからキャンキャン音がしない。この点だけでも価値がある。昨年ワゴンRに採用された際は、どちらかというとそこを売りにしていた。アシストは一定の条件下で最大6秒と限定的だったためだろう。これが今回は発進からOKになるとともに、最大30秒間までアシスト時間が延びた。もはやなんちゃってハイブリッドと呼べない。ただ、昨年のトラウマか。他メーカーと仲良くやってゆくため、スズキはハイブリッドと謳わない。注目の燃費は従来の29.0km/L(ハスラーは29.2km/L)から32.0km/Lに向上。どちらも免税となっている。特にスペーシアはスーパーハイトのスライドドアタイプでは唯一の全車免税となっていて、これはアピールポイントとなる。

今回スペーシアとハスラーは、「S-エネチャージ」の採用以外にも、ベースとなるエンジンも変わっている。型式こそR06Aと変わらないが、昨年12月に登場した新型アルトで初採用された改良版に変わった。この2世代目のR06Aは、シリンダーブロック以外はほとんど新設計というもので、さらなる軽量化とともに、暖気時間短縮による燃費改善と、不評だったヒーター性能の向上など実現している。

早速スペーシアに乗って感じるのが静粛性の向上。これまでスペーシアはロードノイズが気になったが、だいぶ低減。乗り心地は大幅と言えないが良くなっていた。「S-エネチャージ」はワゴンRのものより明らかに存在感が増している。発進はもちろん、アクセルを踏み足したらほぼアシストが入る。30秒間加速し続けることはないから、このくらいできれば十分という印象。アシストがわかりやすいのは2,000回転あたり。このくらいの低回転域での加速は普通のガソリン車と違う。モーターの助けが効いている。

引き続いてハスラーに乗ったが、これが下ろしたてでなかなかアイドリングストップしない。アイドリングストップできるようにならないと、モーターのアシストもしない仕組みのようだ。信号で停止するたびに「できません(充電中のため)」という表示。相当走り回ってようやく準備ができたようだが、かえってこれで効果を実感できることになった。充電中で発電機が回っている状態から、発電機の停止+モーターアシストが入ると、一転してさっきまでのはなんだったんだと思えるくらい走りが「軽ーい」と実感!! ハスラーは「S-エネチャージ」が搭載された以外には特に変わったところは感じなかった。

今回「S-エネチャージ」で変わったと思ったのがモーターアシスト時の音。これまでが短すぎて聞こえなかった可能性もあるが、モーターが加わるとキーンという音が聞こえる。これにより、メーターのインジケーターを見なくてもアシストしていることがわかるようになっていいと思う。静かなことに越したことはないが、これはこれであえてそうしているのだと思う。瞬間燃費を見ても、ゆっくり加速するなら20.0km/Lを切らない。これは市街地での走行には効果的なシステムだと思う。

8月にはスペーシアのターボも「S-エネチャージ」となる。基本となるエンジンにターボ。さらにモーターという原動機が追加されるとなると、軽自動車規格から逸脱するのでは?という声もわからないではない。そういう意味ではハイブリッドという言葉を使わないのは得策だと思う。また、スバルのアイサイトに迫る国内トップレベルの追突軽減システムの「デュアルカメラブレーキサポート」の採用など、近頃のスズキは突き抜けている。進化することは良いことだが、ちょっと急激すぎる気も。ユーザー目線としては、もう少し自分の車が最新である時間が長い方がうれしい。

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  • 2015/05/28 12:18 PM
   

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