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私にとっての今年の車

日本カー・オブ・ザ・イヤーが決定!! 2年連続でマツダが獲得した。今年の車となった「ロードスター」は先代でも獲得しているから、2代連続である。「ロードスター」は日本自動車殿堂のカー・オブ・ザ・イヤーも受賞しているから、これで2冠となる。間違いなく2015年の1台として記憶に残るだろうと思う。対して、RJCカー・オブ・ザ・イヤーは「スズキアルト」が受賞。本家ではまったく縁がないが、話題性とか趣味性より、しっかりいい仕事をしてる車が受賞する傾向があるRJCだと、スズキは縁がある。ハスラーに続いてこちらも2年連続となった。そういう意味ではいい車を作っているメーカーが、きちんと評価されていると思う。

ちなみに、私が選ぶ今年の1台は「スズキアルト」。また、アルトの話かよと言われそうで申し訳ないが、購入したくらいだから当然と思われるかもしれない。けれど、同じように下駄として乗っていた先代アルトが、新型の時に今年の1台に選んだか?と言われたら、それは絶対ないと答える。少なくとも先代までのアルトは積極的に選びたくなるような車でなかった。消去法で選ぶ車。価格が安くて、燃費が良い。それだけが売りだ。しかし、新型は「小さくて価格が安くて燃費が良い」という軽自動車本来の姿をしっかり見直しながら、ちょっとした走る楽しみ、感性にまで入り込んでくるような作りこみができたというのは、素直にすごいと思う。この車は確実に軽の世界だけのみならず、コンパクトカーの世界にも新しい価値を提案したし、ユーザーや車好きにとっても「こういう車もけっこういいものなんだ!!」と気づかせた功績は評価されるべきだと思っている。

ロードスターとアルト。対極にあるような車に思えるかもしれない。けれど、この2台は実に似ているように思える。どちらの車もデビューから一貫して貫かれている精神がある。そして、どちらもシンプル。もちろん、安全装備など今に合った内容になっているものの、あくまで独自の世界があって、それに忠実であることを第一に開発され、時代の流れとは少し距離を置いている印象がある。今の自動車たちが、先進技術、次世代技術の足し算足し算で作られている中、あえて引き算している2台である。技術の進歩は新しい物をどんどん付け加えることだけではないと思う。同じ枠組み(価格や重さなど)の中でもっといいものを作るというのも立派な進化。21世紀もそこそこ経過して、次世代エコカー、自動運転すらも現実味を帯びて来た中、2015年を代表する車に、原点を大切にし、シンプルを是としているロードスターとアルトが選ばれたというのは、改めて「基本をしっかりやらんといかんよ!!」。「真剣に作れば素うどんだってこんなにおいしい!!」。そんな自動車業界の気づきを感じる。

アルトとの日々が始まって1年近く経過するが、この車は本当に飽きない。気に入らないところがない。確かに内装は上等じゃないし、飛びぬけて速くもないし、室内空間だってどちらかといえば狭い。乗り心地も本当にいい普通車と比べたら劣るだろう。けれど、どういうわけか全部がしっかりコーディネートされていて調和しているから、走って本当に気持ちいいのだ。スズキの車の良さはコスト高になることはしないけれど、人の手で良くなるのならちゃんとひとつひとつ確認して、チューニングを施しているところ。そういう意味でロードスターファンの人には怒られるかもしれないが、案外走りの面でも目指しているところは近いのかもしれない。日本で一番安いベーシックな車がこんなに良くなった。驚くほど広い車から、箱バンにトラック。SUVにS660のような本格的スポーツカー。いろいろ言われても、やっぱり軽は日本が世界に誇るジャンルである。
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