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新型ミライース (感想)

ダイハツの新型ミライース。振り返れば軽の燃費競争はこの車が火付け役。第3のエコカーという言葉を記憶する人も多いはず。でも、デビューから6年経過すると30.0という数値はそれほどでもない。進化の速さに驚いてしまう。

 

そんな2代目はステレオカメラ式の自動ブレーキなど安全装備を充実させて、軽量化にも挑んできた。自動ブレーキはアルトがレーザー式の簡易タイプだから圧勝。コーナーセンサーも4つ配置されて、後方の衝突軽減を実現しているのもセールスポイントとなっている。実際、軽のセダンを購入するユーザー層は年配女性。後方の安全装備でアルトではなく、ミライースにする人もけっこういるという。それもそうだと思う。ターゲットとするユーザー層って走ればそんなに文句なし。実用燃費だってアルトより少々劣るとしても、そんなことはわからない。ひと昔前からすれば十分良くなっているから満足できる。今、安全装備は非常に重要なカギを握っている。ミライースやワゴンRは特に自動ブレーキなどの安全面に魅力を感じる高齢層の買い替えが順調に進んでいる。そのため、スズキは自動ブレーキの性能も低く、後ろは対応していませんというセールストークにアルトは勝てない。このあたり、ダイハツはやっぱり売るのがうまいと思う。

 

もうひとつは、ダイハツもスズキと同様にこの小さなセダン軽で、80kgもの軽量化をしてきたことは驚きだ。新型N-BOXも同じく80kg軽量になるらしいが、こちらはわかる。そもそも現行が軽量化など重要視していない。しかし、もともと質量が小さいミライースから、さらに80kgも削り取るのはものすごい努力と技術が必要だったに違いない。しかも、今回はアルトの場合と違いまったく新しいプラットフォームを使ったという話はない。軽量化はスズキが一歩進んでいて、他社にはなかなか真似できないだろうと思われていたが、そうでもないかもしれない。ダイハツの底力を見せられたわけだ。

 

とはいえ、大幅な軽量化を実現したということだが、燃費は13インチタイヤのグレードで35.2km/Lと据え置きとなっている。また、先代と同じ14インチタイプだと34.2km/Lと1.0ほどダウン。ダイハツはカタログの燃費を追うことはやめて、実用燃費の良さと走りに軽さを振ったと説明しているが、期待を持って乗った新型は想像とは少し違っていた。期待感が大きすぎたのかもしれない。率直な感想は「先代と変わった?」というもの。つまり、80kgもの軽量化を感じられる走りではなかった。乗り味についても、いつものダイハツのそれで、新型になって特別変化(進化)があったという感じはない。いろいろ据え置きという印象。この点は、37.0km/Lというカタログ値で、さらに国交省調べで38.3km/Lだったアルトと比較すると、実用燃費も含めてそれほど良くなっていない。さらに、圧倒的な燃費性能を持ちながら軽快で気持ちのいい走りを見せるアルトと比べると、中身についてはダイハツ厳しいという評価にならざるをえない。

 

しかし、私は必ずしもいい車が売れるとは限らないのではないかということを考えさせられる。ミライースだってアルトと比較したらの話であって一般的には下駄として乗るには十分なものである。そういう意味では、お客が求めるものや好きなものを取り入れたダイハツの車づくりはスズキも参考になるところはあるのではないか。近頃スズキは「乗ればわかるのに・・・」という思いがあるのか、さかんに大試乗キャンペーンのようなものを繰り返している。確かに、乗ってみればスズキの軽はとてもいい。でも、少しそこにこだわりすぎている。自社登録が多いダイハツではあるが、それでもスズキがそれを超えるためには、中身だけ磨いても仕方ない。ワゴンRだって正直あまりかっこよくない。外観にもう少しお金をかけるべきだと思う。

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