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CS TIMES


スズキパレット 〜似ているようでけっこう違うよ〜
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    スズキパレット

    スズキがタント対抗車として投入してきたのが、新型車パレット。誰が見てもタントをベンチマークに作ったことは明白ではあるが、実際に見て乗って、意外とこのクルマ、タントとは少し違った方向を向いていることがわかった。

    タントは先日の記事の通り、ダイハツの3本柱となったクルマ。モデル末期の昨年でも年間10万台の販売を記録している。当初はたぶんここまでのヒットになると思ってなかったのだろうが、こう売れていると当然スズキの販売店からも、うちにもこういうクルマが欲しい!という声が出てくる。似たようなクルマというのは、いつものことだが、そんなクルマが出てくることで、切磋琢磨できる部分もあるから、私はユーザーの視点から見ても、ライバルの出現は歓迎すべきことだと思う。

    今回、まずパレットの展示車を見て思ったのが、タントほど極限は目指していないということ。室内は十分に広い。背の高さもあり、頭上空間もある。でも、タントよりも自然な感じなのである。タントの広さというのは不自然なほど広いという感じなのだが、パレットは自然に広い。リヤシートはロングスライドで足元空間も広々だが、シートはやや小ぶりな感じもする。大きく異なるのは、パレットは両側スライドドアを採用していること。タントのように助手席側をセンターピラーレス構造にすることなく、両側にスライドドアを設定。個人的にはこの方が賢い気もする。センターピラーレスは確かにすごいと思うのだが、フロントもリヤもドアを開けて、どうかすることなんてそんなにあることだろうか?

    試乗車はターボとばかり思っていたら、意外にもNAエンジンの最上級グレード「XS」だった。タントって試乗車のほとんどがターボの「カスタムRS」なのだ。たぶん、重いボディのため、よく走るターボ車を試乗車に置くようにしているのだと思うのだが、パレットも店舗によりけりとはいえ、NAを用意しているとは意外だった。でも、むしろベーシックなモノに乗りたい私は大歓迎。運転席に座って、まず感じたのは意外に乗用車的ということ。タントは「こりゃバスみたいだ」と思ったが、パレットは高めのアイポイントで見晴らしも良いのだが、それほどガラスエリアが広いという感じもなく、Aピラーも若干寝ている印象のため、ワゴンRなどとそれほど変わらない感覚である。

    エンジンはプッシュ式。始動からアイドリングの静粛性は高い。ステアリングやシートに伝わるバイブレーションもほとんどなく、4気筒のコンパクトカー並に抑えている。エンジン始動時には自発光メーターの針が振り切るという演出付き。高級車のようである。

    市街地から、ペースの速いバイパスまでの30分ほどの試乗だったが「XS」の重量は910kg。タントとさほど変わりはない。でも、感覚としてはパレットの方がトロイ。ここがCVTと4速ATの差だと思うが、やっぱりCVTというのは、小排気量のエンジンには効果が大きい。軽自動車に5速や6速ATというのはコスト的にもサイズ的にも現実的ではないし、DSGのようなトランスミッションも高価であるから、やっぱり軽にはCVTがベストだと私は考えている。話しは戻るが、街中のトロトロとしたシーンでは、非力感はそれほど感じないし、比較的低回転で走れるが、信号待ちからのスタートではアルトやセルボのようなクルマと同じ感覚でアクセルを踏んでいては、いつまで経っても加速しない。思いっきりアクセルを踏んでやってもそんなに速いわけではない。それなりに俊敏な加速をしようと思うと、タコメーターは4,000〜5,000回転まで回っている。スピードに乗ればそれなりに走るが、やっぱり苦しい部分がある。市街地を抜けてペースの速いバイパスでは、アクセルはベタ踏み。2速に入ったり、3速に入ったり、また2速と4ATはビジーな変速。それでも80km/hまでが限度でそこからの加速は頭打ち。これで追い越しをかけるのはちょっと怖いなという感じ。「XS」は130万円である。決して軽としては安くない。あと10万円でMターボの「T」が買える。130万円も出してこれではちょっと悔しい。パレットはターボが標準と考えるべきだろう。買うならターボの「T」。NAがいいなら一番安い「G」で割り切るのがいい。

    乗り心地は、これが思ったよりもなかなかイイ。タントのようにゴツゴツとした硬さがなく、適度にマイルドで突き上げも低減されており、フラットで快適である。また、意外に低重心でタントほど背の高さを感じる場面が少ない。カーブでの揺られも気にならないし、道沿いのお店に入るときでも「どっこいしょ」というような印象は受けなかった。乗り心地の上級感はタントよりもパレットの方が上と感じられた。静粛性は互角という感じだ。

    このパレット。タントの影がどうしても付きまとってしまうのだが、実はけっこう性格は違う。タントに似ているがタントほどスペースの確保に必死になっている感はないし、スズキとしては軽のラインナップの一番上に位置付けているようで、装備面でもサイドエアバッグ、自発光メーター、プッシュ式エンジスタートなどタントには標準装備されていないものを設定し、価格設定もスズキにしてはそんなに安くない。でも、タントよりも微妙にお買い得な価格設定にしているし、タントでは154万円もするターボ車を、140万円から用意している。Mターボはタントのターボほど爽快な走りではないが、まぁ必要にして十分というところである。ただ、スズキ自慢の直噴ターボをなぜ採用しなかったのか疑問。「T」はMターボ、「TS」は直噴ターボでいいのではないだろうか。スズキの直噴ターボは実のところ80PSくらい出ていて、かなり速いのだから、パレットにビッタリだと思うのだ。いずれ追加するつもりなのか??

    タントは運転する楽しみやドライビング感覚までもスペース効率の犠牲になっているという(悪く言えば)面があるが、パレットはもっと乗用車ライクで家族の運転手になった気分にならない。タントの場合だとパーソナルユースならムーヴにしなよと言いたくなるが、パレットならば、ファミリーユースでもパーソナルユースでもほどよくバランスが取れている。私が自分のクルマにするなら、タントよりもパレットの方が好み。似ているようで、けっこう違った方向を見ている。そんな気がしたのでした。
    |21:54| Suzuki | comments(4) | trackbacks(0) | posted by carstadium - -
    Comment








    最初パレットを見た時はこれほどタントに似たクルマを出して大丈夫なのかと思っていましたが、タントとの方向性とは違うところをアピールできているようですね。
    posted by もり | 2008/02/22 5:26 PM |
    インプレ参考になりました。明日発売のパレットスーパーワゴンに決めました。
    posted by 37才男性 | 2009/09/16 9:01 PM |
    >37才男性さん

    昔の記事にコメントが付くことは書いている人間として大変喜びます。私はパレットの方が乗った印象では好みでした。これにCVTのスムーズな加速があれば、タントよりもオススメできると思います。
    posted by Hits | 2009/09/18 8:43 PM |
    きのう無事契約完了いたしました。(連休明け一番)ノンターボのパールホワイトです。やはりCVTの記事部分が一番の決め手でした。これからもタメになるインプレお願いします('-^*)

    posted by 37才男性 | 2009/09/25 7:13 PM |
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