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カーシェアリングを利用してみて

この夏は長期の出張で県外に。利便性のいいところとはいえ、ちょっと車があると便利だ。日用品の買い出し、クリーニング店、長期だと近隣の店も飽きてくるので食事などなど。そこで目についたのがホテルのそばにあった三菱i-MiEV。カーシェアリングをやっているらしい。これも良い機会。使ってみたいと思い、早速会社のホームページなどをチェック。事前の利用登録を行った。必要なのはクレジットカードのみである。

 

夜に事前登録を済ますと、翌日には電話がかかってきた。店頭に来てほしいとのこと。夕方出向くと免許証のコピーと利用の説明を受け、車のキーを開けるのに必要な会員カードをもらって終了。案外簡単なものである。このあとは車が空いている時間帯にスマートフォンから予約を入れるだけで乗れる。レンタカーのような店頭手続きはない。まだ、あまり普及していないのか比較的好きな時間にいつでも予約が取れる状況だった。料金は15分200円が基本。ちょっとだけ使うならこのプランでいい。ただ、レンタカーのように24時間単位でも借りることができるので、そういう場合にはパック料金が適用される。24時間なら3,500円だった。これは車種に限らずすべて同じ価格設定。軽のi-MiEVならレンタカーでもこのくらいの値段設定をしているところもあるかもしれないが、アウトランダーPHEVやBMW i3もあるので、こうした車なら圧倒的にお得感がある。

 

私が利用していたのは、BMW i3。どうせなら乗ることがない車がいい。車は充電ケーブルがささった状態で置いてあるので、まずはそれを車両に積み込む。そしてキーボックスにカードキーを近づけるとカギがあいて中から車のキーが出てくる。それで乗り込んで使う。ただし、BMW i3のみ機構的な問題でそのようになっているようで、国産車の場合には車の窓のセンサーに近づけるドアのロックが開く。車内に車のカギがある仕組みだ。中にはガソリンのカードも入っていて、指定のガソリンスタンドで給油することができる。もちろんお金を支払う必要はないが、代わりに1時間あたり100円程度の燃料代がシェアリング代とともに請求される。ただし、それはガソリン車のみでEVは無料だ。

 

戻ってくると駐車場に停めて、カギをもとの場所に戻し、充電ケーブルをつないでおくのがマナー。市街地に置いている車はほとんどがEVで、郊外に行けばガソリン車が用意されている模様。EVだと少し後続距離が心配と思うかもしれないが、レンタカーと違って、普段生活に使う程度の目的なので、市内のあちこちを回って用事を済ませても100km走ることはない。エアコンもフルに使いつつ、まったく不安になることはなかった。

 

さて、BMW i3の印象は使い方がわからない!! というところからスタート。10分程度いろいろなスイッチ類を確認しての出発となった。シフトレバーのようなものはウインカーのあたりにある。慣れれば意外に使いやすい。オーディオやナビの操作はマツダコネクトみたいなものだ。最初は後続距離も気にしてECOモードで走っていたものの、まったく心配の必要がないとわかったので、ノーマルやスポーツモードで走ってみた。最初は新鮮な気もしたが、ものすごく違った乗り物という感覚はなく、案外乗りやすい車だった。乗り心地は少し硬い。そしてエネルギー回生のため、アクセルオフ時の減速感が大きく、ブレーキペダルを踏むことはかなり少なくて済む。

 

気になる性能は爽快。とても楽しい。つまり、ものすごく速い。もちろんまったり走ることも可能なのだが、少しアクセルを踏み込むと本当に気持ちの良い加速をしてくれて、あっという間に法定速度を超えてしまう。体感的なトルク感は3.5L並みである。350Nmくらいのトルクがあるのかな?と思って調べてみたらカタログでは250Nm。それ以上に感じる。ただ、馬力は150PSなので高速道路ではものすごく速いという印象にはならないかもしれない。私が借りた車は発電用のエンジンを搭載したレンジエクステンダーだったが、こちらのエンジン音も気づかないレベル。バッテリーの残量が70%以下にならないと始動できないので、なかなか試せなかったが走り回って動かしてみても、動いてる?という程度の静かさである。後ろの方で蚊が飛ぶような音がなんか聞こえるという具合。想像以上に静かだ。

 

1時間1,000円くらいでこういった車に乗れるのは、車好きにとっては大変魅力的なものである。ただ、地方都市ということもあってほとんどの人は自家用車を持っている。わざわざお金を出して乗る必要性もないのが現状。そういう意味では、車社会の地方都市では箱バンや軽トラのような各家庭が持っていない車を常備したり、クーペやセダン派のためにミニバンを用意した方が利用者が増えるように思う。

更新停滞のお詫び

いつも「CAR STADIUM」をご覧いただきましてありがとうございます。

 

7月以降、更新が遅れております。長期の出張や生活スタイルの変化などで、多忙を極めており、なかなか手が回りません。また、文章まで書ききれず、中途半端な状態で掲載してしまっている新型車もあります。本当は嫌なのですが、必要な情報だけでもと、公開しております。NSXなど庶民には縁がない車は手も付けられない状態です。

 

ここをスタートさせてこの9月で16年になりました。赤ちゃんなら高校生。私もいいおじさんになりました。誰でも同じでしょうが、いろいろな面で暮らしも立場も変わってきます。ホームページの更新に十分時間が割けない時期になっています。当面更新は週末中心になると思います。新型車やマイナーチェンジなど多い時は、さらに1週間先に持ち越す車も出てくると思います。最新の情報をお届けすることが難しくなるという意味でご期待に応えられなくなり、大変申し訳なく思います。

 

とはいえ、これで生活しているわけではありませんので、自分ができる範囲のことをやっていくしかありません。みなさまにとって期待に添わないものになってしまうかもしれませんが、私にとってここは必要だから続けています。1ページで主要なことがわかること。全車種の改良状況や内容を把握できること。趣味でもありますが、自分のためにやっているというのが本音です。よかったら見てくださいというスタイルで今後も継続していきます。

 

ここまで来たら、みなさまとともに歳をとっていきたいと思います。老人になった時、自分が若かったころの車について紹介したい。できれば、自動車史のような本を作ってみたいという夢もあります。そのためには50周年くらいは目指さなければなりません。今は長い道のりのほんのひと時のことです。人生できる時もあれば、できない時もあります。細く長くやっていきたいと思っています。

 

年内は難しいかもしれませんが、来年になれば多少余裕も出てくると思います。しばらくそういう感じでやっていきますので、よろしくお願いいたします。

スズキバレーノ XT に乗ってきた

 スズキバレーノ XT 試乗レポート

 → 思ったこと

 正統派のダウンサイジングターボ。まじめな作りにスズキらしさを実感。ターボであることを意識させない重厚な走り。3気筒のネガティブさはなし。

 想像以上に上級感のある乗り心地と静粛性にびっくり。ミディアムクラスからのダウンサイザーも納得できる。インド製であることに問題点はなし。

 インテリアに華がない。全車速対応のレーダークルーズコントロールが欲しい。



○排気量とかシリンダーの数を競う時代ではないことを実感

私はあまり欧州車に乗る機会がないから純粋な比較はできないが、評価が高いプジョーの1.2Lターボと比較しても、素人判断でこの1.0Lターボはかなりいい線まで行っていると思う。スズキの堅実さだけは魅力だ。今回ダウンサイジングターボをやるにあたって、ライバルをしっかり研究し、忠実に再現したように思われる。ダウンサイジングターボの正統派そのものに仕上がった。具体的には低いところから太いトルクが出る。回さずに済むことによる静かさ。高速での燃費の良さ。ここぞという時のパワフル感などなどである。

「ブースタージェット」と名づけられた新開発の3気筒ターボは、スズキがデュアルジェットで培ってきた高効率エンジン技術にターボチャージャーを組み合わせたもの。82kW[111PS]/160Nm[16.3kg-m]という1.6L並みの動力性能を持つ。ただ、トルクに限れば1.8L並み。これを1,500という低い回転から発揮する。燃費は20.0km/Lでエコカー減税には適合しないが、このサイズの1.5〜1.8L車は燃費基準とのマッチが悪く、他社を見ても減税車は少なめである。ただ、1.5Lでも20.0km/Lくらいの燃費が出ることは珍しくない時代。この数値がすごくいいわけではない。

バレーノに乗っていると、この車が1.0Lであることは忘れる。日常域のほとんどは2,000回転以上必要としない。6速ATもエスクードと比べて圧倒的にスムーズ。低回転を保ったままCVTのように(良い意味で)走ってくれる。ただ、ターボだぞ!!という主張はない。ある回転でパワーやトルクがドラマティックに盛り上がるようなことはない。しかし、レスポンスはいい。追い越ししようとアクセルを踏み込むと、すぐさま力強い加速をしてくれて、あっという間に法定速度を超えてしまう実力がある。副変速機構付CVTだと、もたつきが出てしまう。6ATとしたのもターボの良さを生かす理由があるかもしれない。

実用域の扱いやすさは特筆すべきである。出足から1.8Lクラスのトルクが出るおかげで、低回転しか使わずに済むから3気筒であることは忘れてしまう。4,000回転以上回せば、3気筒っぽい音がするが、それもほとんど気にならない。静かで振動が抑えられている。燃費は自動車が示す限り、街乗りで15.6km/Lと平凡。山坂道でターボらしい走りを存分に楽しんだら13.3km/Lまで落ち込む。しかし、高速道路を流していると20.0km/Lを超えてくる。ダウンサイジングターボの流儀に沿ったもの。つまり、単に燃費だけ追求するなら、マイルドハイブリッドの方がいいかもしれない。しかし、どうしてバレーノはターボを選んだのか。


○紳士的なエンジンにマッチする上質な乗り味と静粛性に思わずニンマリ

なぜ、ターボなのか。小排気量に選択と集中する中で、スズキの世界戦略上、ダウンサイジングターボは避けられないものであったこともあるだろう。しかし、バレーノには静かで力のあるエンジンが最適と考えられた。そうすると、ターボがベストな選択となる。それはバレーノの静粛性の高さにカギがある。オーディオもすべて消して走っていて、バレーノの静かさには驚いた。ロードノイズもこのクラスのコンパクトカーとしてはトップレベルの小ささだし、何より窓ガラスから入ってくる騒音がものすごく小さいことに驚く。インドでは高級車として販売されているそうだが、伊達に専用の販売店まで作って売るわけではない。もちろん、レクサスやアキュラなどと比べれば、おもちゃみたいなものかもしれない。しかし、スズキにとってのプレミアムを誠実に表現していることに好感を持った。

それに乗り心地がこのクラスの小型車では出色の出来だ。私はものすごく好きなタイプ。これまでスズキのコンパクトカーはどれも非常に似たものがあった。極論を言えば、ソリオもイグニスもそれほど違った印象を持たない。しかし、バレーノは一味違うことを感じられる。イグニスやスイフトのようなしっかりとした味は残しつつ、まろやかでやさしい。高級感があるとは言わないけれど、こんな雰囲気を持った日本車は他にあまり思いつかない。独特の雰囲気がある。この静かさと乗り心地の良さを持っていれば、ミディアムクラスから乗り替えても、不満を持つことはないと思う。


○普通の日本車として乗れる車。装備も充実。欲を言えばいまどきの装備が欲しい。

この車はインド生産が話題。しかし、今はどこで作ってもクオリティに違いはないと言えそう。バレーノの出来栄えにはまったく問題がない。お借りした車は、最上級仕様「XT セットオプション装着車」。当たり前に装備されていて欲しいものだけでなく、本革シート、独特の表示機能を持つカラーマルチインフォメーションディスプレイなどがセットとなっている。さらに、ディスチャージヘッドライト、キーレスプッシュスタート、16インチのアルミホイール、ミリ波レーダー式のプリクラッシュセーフティシステムとレーダークルーズコントロールも付いている。これで価格は178万円。今、1.8Lクラスで、このくらいの内容を求めれば240万円にはなる。フィット、ノート、デミオクラスだって200万円を超える。しかし、バレーノならナビをつけて200ちょっとで買える。これはなかなか魅力的だ。

ただ、スズキの弱点は内装に華がまったくないこと。カラーもブラック基調でソリオやイグニスと1クラス違うということを表現できていない。また、安全装備類も周回遅れで、レーダークルーズコントロールも40km/h以下でOFFになってしまう。レーダーブレーキサポートIIもデュアルカメラ式があることを考えると、フラッグシップカーとしては不満が残る。もう少しお金を払うから最新のものをつけて欲しいと思う人は多いだろう。そういう意味では、まだ乗っていない1.2Lモデルが魅力的かもしれない。オートエアコンがないのは残念だが、140万円そこそこというのははっきり言って安い。リセールバリューは微妙だろうから長く乗る人に限るが、かなりおすすめできる車なのかもしれない。

やっと乗ったぞ!! 新型アルトワークス

 新型アルトワークスに徹底試乗!!

 → 思ったこと

古典的な楽しさと、現代的なクオリティ・エコ性能を両立させた21世紀にふさわしいアルトワークスとなっていた。

うるさい? けっこうスパルタン? 評判は心配無用!! 日常用途に十分使える快適性。標準車よりむしろ上質な乗り味にびっくり。

乗ってわかった「いまマニュアルに乗る」理由。



○古典的+現代的で新しい楽しさを生み出した新型アルトワークス

諸事情があってハスラーに買い替えた私。そんな中でデビューしたアルトワークス。クルマ好きの注目度は抜群。私自身、アルトに未練があるから興味津々だけど、さすがに当分買い替えない(られない) !! 誘惑を避けていた。感想が遅くなってしまった。

ワークスといえば「走る楽しさ」第一。けれど、私が思ったのは意外にエコカーじゃないか。たとえば、市街地を走る。軽量なボデーにNAでも低速トルクが豊かなエンジンのおかげで、ほとんどブーストインジケーターを光らせることなく走れる。アクセルワークをうまくやれば、巡航時の瞬間燃費計は30.0km/Lを超える。アルトに長く乗ってきた者として感覚的に平均燃費20.0km/Lをキープできると確信。もちろん、低速域の俊敏さもアルトワークスの魅力なのだが、自分の使い方次第でエコカーにもできる。激しいだけじゃない二面性に現代のワークスらしさが見えてくる。

ただ、ちょっとその気になれば性格は豹変する。誰でも思わず声を上げてしまう。この車を買えば毎日「あぁ買ってよかった」と思うだろう。加山雄三の歌でも口ずさみたくなる。この車で通勤できる人は幸せだなぁ。これまで私はダイハツコペン、ホンダS660にもまる1日乗ってきたが体感的にはワークスが一番速いと言える。しかも、一番燃費がいい。こんな最高なことはない。その上、アルトワークスには大人が4人ちゃんと乗れて荷物も積める。乗り降りだってラクラクだ。庶民の味方を標榜するスズキの「軽スポーツ」に対する回答として満点じゃなかろうか。


○元ノーマルアルト乗りは思う。スパルタン? いやいや上質だ。

アルトワークスの試乗記事は、だいたい速いと書いてある。そして必ず乗り心地がハードと書かれている。また、動画では騒々しいという評価もある。アルトワークスだもの。そりゃスパルタな車だろうと視聴者は納得する。私もそう思っていた。特に騒音は想定内。なぜなら、私が乗っていたアルト。はっきり言ってうるさかった。不満の少ない車だったが、これだけは平均以下だった。ハスラーに買い替えて一番うれしいのは静粛性が快適なレベルになったこと。そのくらい音は気になれば気になる。

しかし、アルトワークスはノーマルアルトと比べれば明らかに静か。これなら全然いい。エンジン音、ロードノイズなど不満に感じられた標準車の弱点かなり克服されている。ハードな乗り心地、回転を高く維持して乗る可能性が高いことなど、そういったことにきちんと対処している。ただ、上級車から乗り換えるとうるさく感じてしまうのはそれは仕方ない。だが、アルトと比較すれば1段上の車。上質感すら感じてしまった。時速100キロ時のエンジン回転は5速でも4,000回転。けれど、タコメーターを見てそんなに高いのか!!と気づく。そのくらいのレベルに抑えられている。

乗り心地も確かにスポーツサスなのだが、ワークスの足は硬いだけではない。底付きすることもなく、段差でガタン!!とダイレクトに振動が伝わることもない。ひとつひとつの動きがきちんと一度で収束する。コストはそんなにかけられないだろうが、まさに予算がない中で最善のものを作ってきたスズキの職人技が光ると言える。ハードだハードだという恐らかしが多いものの、乗ってみれば最初こそ少しハードだが、慣れればまったく問題ないと思う。スポーツカー歴がほとんどない私がそう思うのだから大丈夫だろう。スパルタさで言えば、アルトバンなんかの方がはるかに上。ワークスは上等です!!


○ワークスに乗るならマニュアルを!!

2ペダル好きの私が珍しくワークスに乗るならマニュアルだと思った。シフトのカチッとしたところも魅力だし、自分で操る楽しさ、いろいろとゴタクを並べればなんだって言える。けれど、本音はワークスの存在意義はマニュアルだからだと思ったため。実際、ワークスに乗るまでは私自身、自分が購入するなら5AGSかなと思ったりしていた。だが、ワークスとの時間も終わりに近づくにつれて、やっぱり買うならマニュアルと結論してしまう。

その理由はチューニングに違いがあるとはいえ「速さ」という点で、ワークスとターボRSに、ものすごーく大きな差があるとは思わなかったこと。それだけターボRSも速さ感があるということなのだが、だからこそ、ワークスの魅力を見出すとすればマニュアルの一点と言っても過言ではなくなる。レカロシートだけに20万円は払えないではないか。2ペダルで乗りたくて、時に刺激的な走りも欲しいということなら、ターボRSで十分。あれだってスポーティだし、日常使用の快適性ならワークスより上である。


新型アルトワークスは、標準のちょっとスポーテーなNAがあって、2ペダル専用のターボRSがあって。その上で登場したからこそ、目指すところが明快ないい車となった。2WDの価格は150万円。ベース車と比較するから高いような気がするも、決して内容を考えれば高くはない。リセールバリューだって抜群にいいだろう。欲しいと思ったら、迷わず購入した方がいいと思う。私もいつかそんな日が来ればいいと思いながら、ハスラーに乗り込んだ。ハスラーものんびりいい車です。

不要なモデルチェンジはしなくていい

2006年登場した現在のレクサスLSは世界的な不況もあってモデルチェンジを延期。代わりに内外装だけでなく、時代に合った先進装備などをふんだんに盛り込み、マイナーチェンジというには大規模すぎるので「メジャーチェンジ」という新しい言葉で、予定より4〜5年の延命をはかっている。

この方法はトヨタブランドにも波及するようで、一定の需要があるから廃止されず、長く生産しているけれど、フルモデルチェンジするほど台数が期待できなかったり、新しい提案ができない車種でメジャーチェンジといえる改良が実施される。その第一弾がゴールデンウィーク明けにも発表される「エスティマ」。そして、6月に発表される「プレミオ」「アリオン」となる。

現行エスティマは2006年デビュー。十分な販売台数を誇ってきたが、近年では価格も近く、より豪華に見えるアルファード・ヴェルファイアの影に隠れている。これまでモデルチェンジの情報はあったし、開発されていたようだが、いずれも中止されている。異例の3度目のマイナーチェンジを実施する。しかも、今度はインパネまで手を加えるもので、あと3〜4年は作るつもりと伺える。人気車種なのになぜ?と思われる人もいるかもしれないが、トヨタはエスティマを重要な車種と考えていると思う。いつも革新的であった。初代からしてビックリ箱みたいな車。ハイブリッドもエスティマからだった。今、モデルチェンジしてもアルファードの廉価版にしかならない。いい判断だと思う。エスティマは燃料電池車初めてのミニバンとなって、オリンピックまでに登場すると私は予想する。

「プレミオ」「アリオン」も長寿な車だ。特に大きな変更もなく生き延びてきたが、10年を前に大きく変わる。なんとアリオンにボデーが統合される想定外の決断(名前は残る)。古臭い感じのするプレミオが切られるのは致し方ないか。プレミオの方が好きだった私にとっては残念。ただ、リヤビューは双方のため一新される可能性はある。具体的にはアリオンのフロントを継続し、バンパーとグリルのみを差別化。わかりやすく言えば、アリオンは若々しさのあるクラウンアスリート風のグリルとなり、プレミオは少しメッキが目立つロイヤル風のグリルとなるようだ。エスティマにも共通するが、こちらにも新しいトヨタの安全支援パッケージであるトヨタセーフティセンスCが設定される。インパネなども今風に変更されるというから、単なる見た目だけの改良ではないことがわかる。

この2台も普通なら、とっくにモデルチェンジしていい頃だった。しかし、計画を大きく変えたのはプリウスの存在なのは間違いない。従来のプレミオ、アリオンユーザーの中で多くの人がプリウスに買い換えている。確かに価格的に見ても、1.8Lならそんなに大きな違いがない。でも、日本市場には5ナンバーのセダンが欲しい人はいる。継続されるだけでありがたいと言うべきかもしれない。

こういう延命策。評価は分かれるところだと思う。でも、私はどちらかといえば肯定的に捉えている。今となってみれば、エスティマとプレミオも割りと良い時代に作られた車。たとえば、ヴィッツにしてもカローラにしても、モデルチェンジのためのモデルチェンジをしているトヨタ車はけっこうある。前の方がよかったと思う車も申し訳ないが多い時期があった。そういう意味では、そうなるのならいらないモデルチェンジなどせず、今の商品を磨いてくれた方がいい。また、トヨタといえば、見てくれだけ変えて新型ですということも多々あったが、きちんと現在に合わせて中身も手を入れるようになった点は、変化と取れる。
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